2018年、トルコは52ヶ国へのサクランボの輸出という成功を収め、中国へは2万7千ドルのトルコ産サクランボが輸出された。
サクランボの生産において世界首位を誇るトルコは、サクランボが最も好まれる国の一つであり、年間8億ドル規模のサクランボを輸入する中国への、トルコ産サクランボの入国時の障害を撤廃するために交渉を続けている。2018年、トルコは52ヶ国へサクランボを輸出し、中華人民共和国へは2万7千ドル分のトルコ産サクランボを輸出した。トルコはサクランボやブドウの生産量で世界トップを誇るが、輸出市場の多様化と生産後の輸出でも世界トップになることを目指して、エーゲ生鮮青果輸出業者協会によって2016年以来URGEプロジェクトが遂行されている。これに参加するサクランボとブドウの輸出業者が、中国の広州と上海で2019年3月24日から31日にかけて、調査と会合を行った。
2016年に始まったURGEプロジェクトで、以前はチリやドイツ、マレーシア、ベトナム、南アフリカを訪れたサクランボとブドウ輸出業者だが、その最終地は中国となった。トルコの輸出業者は、中国の重要な貿易の中心地である広州と上海で、商業者協会と貿易管理局との実りある会合を実現させた。
会合では、トルコ産サクランボを始め他の果物についても詳しく紹介され、両国に利益をもたらす重要な協力関係であると説明された。トルコ側の企業団には13社が参加し、中国の広州では14社、上海では19社とB2B会合を行った。
中国との接触に関する情報提供をしたエーゲ生鮮青果輸出業者協会のハイレッティン・ウチャク会長は、「中国は、段々と増加する一人当たりの収入や変化する消費習慣により、食糧部門にとって重要な国である。我々は野菜や果物の輸出において、ヨーロッパ諸国やその他の地域の各国に集中している。しかし上海で車一台レンタルし、2時間の都市ツアーを行えば、ヨーロッパ市場と同じくらい大きな市場を回ったも同然だ。つまり、この市場に入るということは、ただトルコの輸出を増加させるだけでなく、それと同時に他の市場のライバルたちにも良い方向に作用するだろう。今回の開催では168件の2社会合が実現し、これらの会合を実現させた企業がこれらの会合のうち33件を実現が見込めると評価した。この会合の最も重要な寄与の一つは、協会を発展させるパートナーと重要なパイプを持てたことだ」と述べた。
■中国ではサクランボが裕福さの指標
ウチャク氏は、中国ではサクランボが裕福さの指標となっており、非常に好まれていることを説明して次のように続けた。「中国では中国人の家を訪れるゲストにサクランボを出すことが大きな一つのステータスの根源だ。輸入元は、チリ、アメリカ合衆国、ニュージーランドが上位にある。我々は、トルコ産サクランボのために、両国間の法的プロセスを改善するよう努力している。この問題を解決することで、中国の8億ドル規模のサクランボ輸入でシェアを獲得したいと考えている。」
中国南部食料輸入協会、中国食料協会、上海青果輸入協会が合同で主催した会合で、トルコの広州貿易顧問のセルダル・アフシャル氏、上海のケナン・アー領事とムスタファ・アクセリ商業参事官もトルコ企業団に同行した。企業団は、中国滞在中に、輸入食料品を扱う青果市やマーケットを訪れた。B2B会議前には、トルコ産サクランボに関するセミナーが開催されて大きな関心が寄せられた。セミナーではエーゲ生鮮青果輸出業者協会のジェンギズ・バルク副会長が、トルコ産サクランボについてのプレゼンテーションを行った。
■「トルコのサクランボは世界で一番高品質だ」
上海生鮮青果協会会長で上海市場長のZhang Chunhua氏の説明では、「トルコは世界で最も高品質なサクランボを生産しており、生産量も世界第一位だ。中国のサクランボ輸入量は18万トンで8億ドルにのぼる。国別輸入元は第一位をチリが占め、アメリカ合衆国とニュージーランドが続く。そしてトルコは第4位になるだろう。トルコ産サクランボを中国に輸出するために調印した植物衛生議定書に沿って、トルコ共和国農林業省と中国AQSIQ(国家質量監督検査検疫総局)の代表者らが、中国に輸出されるサクランボを育てる果樹園や包装工場を現地で調査した。議定書は2015年に署名された。その後2017年に小規模な輸出が行われ、我々はこれを増やすべく努力している。ヨーロッパの市場でトルコ産サクランボとして知られるこの美味な生産物が中国の棚に並び、同様の成功を収めることを願っている。輸出の整備をするために技術基準が必要だが、我々には十分な経験があり、キャパシティも広く、短期間で障害を克服できると信じている。中国ではサクランボは特別な贈り物として用いられている。本当に貴重なものなので、新年の贈物として選ばれるほどだ」と述べた。
■トルコのサクランボ輸出は1億6200万ドルに及んだ
トルコは2018年に1億6200万ドル相当のサクランボを輸出し、2017年に比べて2%の増加を見せた。ドイツが8450万ドル相当でトルコ産サクランボを最も好む国であり、第2位には3140万ドルでロシアがランクインした。第3位は、840万ドルでノルウェーだった。
2018年にトルコが52ヶ国へサクランボを輸出することに成功した中、中華人民共和国へは2万7000ドル相当のトルコ産サクランボを輸出した。
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( 翻訳者:川田知果 )
( 記事ID:46597 )