AKP、イスタンブル選挙結果に特別抗告
2019年04月16日付 Hurriyet 紙

公正発展党(AKP)は、イスタンブル広域市長選挙の取り消しと再選挙にむけ、高等選挙委員会(YSK)に特別抗告の請願書を提出した。AKPのアリ・イフサン・ヤヴズ副党首は、「イスタンブル広域市長選挙の取り消しおよび再選挙にむけて特別抗告をおこない、請願書とその補足資料をYSKに提出した」と述べた。「1万6884票がAKPに投じられるべきだったところが、他党に投じられていた」とするヤヴズ副党首は、「内情には完全に組織的な不正がある」と述べた。

AKPのアリ・イフサン・ヤヴズ選挙担当副党首は、特別抗告の請願書をYSKに提出し、イスタンブル市長選挙の取り消しと再選挙を要求した。

■AKPの発表

AKPのアリ・イフサン・ヤヴズ副党首は、イスタンブルでの選挙の結果に関する特別抗告の請願書をYSKに提出し、出口で記者らに会見をおこなった。

ヤヴズ副党首は、イスタンブル広域市長選の取り消しと再選挙に関する特別抗告のために(YSKを)訪れ、請願書とその補足資料をYSKに提出したことを明らかにし、トルコ全国がYSKに注目するだろうと述べた。

選挙後に複数の政党とYSKが選挙結果について発表を行ったことに触れたヤヴズ副党首は、YSKは2万8千票の差で共和人民党(CHP)が勝利したと発表し、CHPは2万9千票で自党が勝利したと伝え、AKP県代表も3870票差でAKPが勝利したと述べたことを話した。

各組織で異なる数字が見られ、それぞれの記録に矛盾が生じたことを受けて、その差異および矛盾の原因を調べ始めたというヤヴズ副党首は、物的なミスの修正を最初に行ったと述べた。

ヤヴズ副党首は、全ての投票所で一連の不正があったことを示す状況証拠があるとし、物的なミスを修正していっただけでも、8000~9000票がAKPではなく他の政党に流れていたことが分かったと述べた。また、無効票が集計されてしまった結果、AKPに投じられるはずだった約6千票が取り消されたと話した。

ヤヴズ副党首は、全ての票を集計するよう要求したが受理されなかったということに言及し、次のように述べた。

「YSKの決定は私たち全員に関わることだ。しかし疑惑が生じているが、私たちはこの疑惑を払しょくできなかった。さらに多くの物理的なミスが修正され、無効とされた票がカウントされ、全ての票の10%ほどしか集計されなかったが、この差は2万9千から1万3900まで減った。私たちは、もしこの票がすべて集計されていたならば、あるいはこの疑惑を払しょくする措置が取られていたならば、私たちの示した数が真実となり、この選挙は私たちの勝利で終わっていただろう。」

ヤヴズ副党首は、調査と集計の結果、CHPにも票が投じられていたが、85.6%がAKPに反対しているという状況が推察されたと話し、「お互いにとても拮抗した得票率だったが、無効票や物理的なミスのことを考えると、85.5%がAKPへの反対票として記録されたことが問題である」と述べた。

ヤヴズ副党首は、集計作業の重要性について触れ、この作業のうち5000件以上が封印を押されず、700件近くが無署名であったと判明したことも話した。
また、制限付き有権者についても言及し、例として、「投票禁止」の通達が出ていない5287人の受刑者がイスタンブルの有権者名簿に記載されていることを示した。

ヤヴズ副党首は、選挙立会人組織の構成に関してもコメントし、「6万2560人のうち1万9000人は、公務員以外から選任されていた。中には非常事態特別政令(KHK)によって除外されていた者もいた」と述べた。

一部の票が修正され、1万6884票がAKPに投じられるはずだったところが他党に投じられたとするヤヴズ副党首は、「この問題は本当に問題であり、明らかに組織的な不正が生じた、不当な選挙だ。こうした全ての弊害を取り除くのはYSKだけだ」と述べた。

ヤヴズ副党首は、YSKに提出した3つのスーツケースには、抗告の証拠や文書が詰まっていると話した。

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:46645 )