シリア:イスラーム国の兵士の子供は帰国の実現に向けて故郷の政府に呼びかける(2)
2019年05月27日付 その他 紙
■イスラーム国の子供兵士たちは、「無明の考えの犠牲者」となった後、出身国への帰還を自国の政府に要求。
【ハサカ:ナスリーン・アリー】
彼女は本紙の報道カメラに対し、今回の我々との会談の目的は、自らの両親の死にあたり、彼女自身と姉妹たちが急ぎ帰国できるよう、モロッコ政府に請願することにあると語った。彼女たちは父親によって欺かれ、同時に誤った思想の犠牲者でもあった。
イスラーム国に参加した兵士の多くは、家族によって、あるいは宗教に対する誤った信仰方法や、イスラーム国がソーシャルメディア上に投稿する内容、そして都市部の住民たちが抱いたような「イスラーム国がシャリーアの実践に取り組む集団である」という幻想によって、騙された人々であった。そしてこれらは、トルコへの旅行という口実でモロッコから連れ出されたNさんが、まさに直面しているような事態であった。
Nさんによれば、彼女と姉妹は当初それを拒否したが、彼女の父親は、家族がトルコからモロッコに帰ることは二度とないと断言したという。彼女は本紙のカメラに対し、さらに話を続けた。
「その数日後、私たちはトルコの秘密警察によって逮捕されました。彼らは、私たちがガズィアンテップに行くことを禁止しました。そしてその後、私たちは結局密入国ブローカーの手を借りてシリアに入り、アレッポへと行き着いたのです」。
2014年、シリアへの入国からしばらくして、、彼らは家族でラッカに定住することとなり、そこで父親はイスラーム国の兵士となって軍事訓練を受けた。そして、父親は戦線における戦闘によって死亡した。さらに間もなくして、兄弟アブドゥッラーも、有志連合の爆撃により死亡したというが、彼女にもその場所は分からないのだという。
(3に続く)
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( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:46855 )