パレスチナ:エルサレム とベツレヘムにおいてパレスチナ人の殉教とイスラエル人の負傷
2019年05月31日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エルサレムとベツレヘムにおいてパレスチナ人二人が殉教、イスラエル人二人が負傷

【エルサレム:諸通信社】

被占領地エルサレムにおいて金曜(31日)朝、パレスチナ人の青年一人が殉教、また二人のイスラエル人が刺されて負傷し、このうち一人は重体となっている。

さらに、西岸地区南部ベツレヘムの市街地近辺で占領軍(注:イスラエル軍)の兵士らが発砲したことにより、別のパレスチナ人青年一人も殉教した。

イスラエル警察のミッキー・ローゼンフェルド報道官によれば、二人のイスラエル人負傷者のうち一人は非常に危険な状態で、もう一人も重傷を負っているという。また、一人はダマスカス門の前で負傷し、もう一人は旧市街の反対側であるヤッフォ門の前で負傷したという。
さらにローゼンフェルド報道官は、「(犯行の)現場にいた警察隊が刃物を持った加害者に気付き、警官らが彼に向けて発砲し殺害した」と述べ、この加害者が19歳のパレスチナ人であったことを明らかにした。

また同報道官は、ラマダン月のために強化された治安対策は変わることなく継続されるだろうとした。

一方、被占領地西岸地区南部においてパレスチナ人青年一人がイスラエル軍の発砲により殉教した。西岸地区南部のベイト・ジャラにあるフセイン病院のパレスチナ人医療関係筋によれば、イスラエル軍の発砲により負傷したパレスチナ人青年が救急科に運ばれてきたが、直後に死亡したという。なお、この殉教者はアブドゥッラー・ガイス(16歳)と呼ばれており、(南部)ヘブロンの近くにあるファワール難民キャンプの住人であるという。また複数の目撃者らによれば、青年はイスラエル軍の弾丸で負傷した当時、ラマダン月最後の金曜礼拝をアル・アクサーモスクで行うために、ベツレヘムとエルサレムを隔てる分離壁を越えようとしていたという。

イスラエル当局は、ラマダン月中の毎週金曜日に40歳未満の西岸地区に住むパレスチナ人男性がエルサレムに入ることは、特別な許可証がない限り禁止している。そのため分離壁においては聖都で礼拝を行うためにエルサレム に行こうと、分離壁を越える若者たちの試みが日常的に行われている。

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( 翻訳者:清水有理 )
( 記事ID:46883 )