レバノン:アッバース首相が勇敢なパレスチナ人を称賛し記章を授与
2019年06月08日付 al-Hayat 紙

■アッバース大統領はトリポリでテロリストに立ち向かったパレスチナ人を称揚し、記章を授与

【ベイルート:本紙】

パレスチナのムハンマド・アッバース大統領は、パレスチナ人の青年サービル・ムラード氏が「勇気」を示したとして称賛した。同青年は、イード・フィトルの直前、レバノンのトリポリでアブドゥッラフマーン・マブス―トがテロ攻撃を実行した最中、レバノン軍の部隊と国内治安部隊、そして住民に大量の犠牲者が発生するのを防いだのだ。

パレスチナの『WAFA』通信社によると、アッバース大統領はサービル・ムラード氏と連絡を取り、彼の無事を祝福し、トリポリのテロの実行犯に勇気を以て立ち向かい、爆発によって無実の住民が多数巻き添えになりそうだったところ、これを防いだと称賛した。

アッバース大統領は、同人への勇気記章の授与を決定し、アシュラフ・ダッブール駐レバノン・パレスチナ大使に対し、「同人の勇気ある英雄的行動を受け、同人を世話し、治療を管理し、彼とその家族が必要なものをすべて提供する」よう指示した。

他方、レバノンのミシェル・スライマーン元大統領は、ツイッターで以下の旨ツイートした。「レバノン国籍のパレスチナ人サービル・ムラード氏が、トリポリの一匹狼のテロリストに立ち向かい、深刻な損傷を負ったことに対し授与するのは素晴らしいことだ。そしてムラードを助け、病院へと連れて行ったラーニヤ・スムルート氏を祝福することも素晴らしいことだ」。

このレバノン人の母を持つパレスチナ人男性(33歳)は、マブスートがテロ攻撃を実施した現場に偶然居合わせた。この攻撃の結果、レバノン軍兵士と、将官含む国内治安部隊隊員に計4名の殉死者が出たほか、ムラードを含む多数が負傷した。ムラードはマブスートが軍から逃亡している際中、テロリストに立ち向かうために車を乗りつけ、逃亡を邪魔するために右へ左へと車を走らせた。それから、テロリストが乗っていたバイクへと向きを変え、車をぶつけた。テロリストの逃亡を遅らせ、住民が逃げられる場所を作り、軍がテロリストを逮捕できるよう試みたのだ。一方のマブス―トは、ムラードの車に銃弾を浴びせた。特に、同人の車両のフロントガラスにレバノン軍のマークがあることが分かると、激しく銃撃した。この銃撃によってムラードは頭と背中を負傷し、ラーニヤ・サムルートという名の女性が、危篤状態のムラードをトリポリのイスラーム病院へ運び、回復に向かうまで長時間、集中治療室にとどまった。

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( 翻訳者:原 百恵 )
( 記事ID:46934 )