レバノン:レバノンはパレスチナ問題においてパレスチナを支持
2019年06月29日付 al-Hayat 紙
■アッバース大統領がハリーリー首相に連絡し、同首相の対応とパレスチナ問題においてパレスチナを支持するレバノンの立場に謝意を示す
【ベイルート:本紙】
レバノンのサアド・ハリーリー首相が明らかにしたところによれば、本日(6月29日土曜日)、パレスチナのマフムード・アッバース大統領と(レバノンの)ハリーリー首相の間で電話会談が行われた。会談において、アッバース大統領は、ハリーリー首相に対しパレスチナ問題に関する最新状況に関する報告を行ったという。さらに、大統領は首相に対し、「ハリーリー首相の対応やリーダーシップや、パレスチナ人民の抱える問題に対し、全ての局面においてレバノン国民が行ってきた支援」に関する謝意を伝えた。
また首相は、「レバノン・パレスチナ間で協議と調整を継続していくことに合意した」と強調した。
ムナイミナ氏:レバノンはアラブの決定から逸脱しない
レバノン・パレスチナ対話委員会のハサン・ムナイミナ元大臣は、以下のように述べた。
「三名の元首・政治勢力は、いわゆる世紀の取引に対する、明確かつ明白な拒否態度を示す声明を発表した。レバノンは歴史的に、とりわけパレスチナ問題に関連するアラブの決定から逸脱することはない。パレスチナの人々に受け入れられる案でなければ、レバノンがそれに同意することはないとは、これまで多くの場合において表明されてきたとおりである。おそらく、バハレーンにおけるワークショップへの参加拒否が、レバノンによる取引拒絶の姿勢を、最も顕著に表す例だったことだろう」。
またムナイミナ元大臣は、「パレスチナの態度は、取引を拒絶するためのとてつもない力をもたらし、いかなるアラブの当事者が、この問題においてアメリカと連携することさえ妨げた。また、パレスチナやアラブの人民の態度は、(取引を)拒否する姿勢を統一させることに寄与した」と言及した。
また同氏は、ラジオ・レバノンに対し、「我々はこれまでのアメリカの政権とは異なる大統領・政権に直面している。この政権は、世界中において数年間にわたり実行される国際的合意を放棄した。つまり、ドナルド・トランプ大統領は今日、自らを世界の王と見なしており、思いのままに自由に振舞っている。それは政治・経済的な場に留まらず、ゴラン高原やアメリカ大使館のエルサレムへの移転、メキシコとの国境問題といった、領土問題においても同じだ」と述べた。
そして、ムナイミナ氏は「取引を拒否するというアラブの態度が、アメリカの圧力を受けて撤回される」を懸念として挙げ、以下のように呼び掛けた。
「次なる局面、とりわけ仮にアメリカ大統領の任期が延長された場合においては、警戒しなければならない。何故なら、トランプ大統領が抱えるチームはアメリカそれ自体のチームに他ならないが、これらは思想・行動の両方においてシオニスト的であるからだ。愚行を犯し、アラブの態度を軽視することだろう」。
(後略)
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( 翻訳者:友添日向子 )
( 記事ID:47064 )