パレスチナ:ガザ地区の事態の沈静化のためにエジプトと国連が仲介(3)
2019年06月30日付 al-Quds al-Arabi 紙


■数日以内にガザの沈静化を確かなものにするという、エジプト代表団の新たな任務(3)

【ガザ:アシュラフ・フール、本紙】

事態の沈静化に向けた了解事項は、封鎖されたガザの住民に便宜を図り、緊急の援助プログラムを提供することが規定されている。具体的には、第一段階として漁業可能区域の拡大、貧困家庭への金銭的援助、電力供給の状況改善が挙げられる。一方で、第二段階では建造物や大規模なインフラの建設プロジェクトが実行されると規定されている。

また、この合意では支援や薬品が届くようイスラエルが必要な便宜を図ることや、ガザ地区からの農作物や工業製品の輸出拡大、「軍事転用可能」と分類されたために搬入が禁止されていた製品の持ち込みを許可することも規定された。一方で、パレスチナ部隊と帰還の行進のための最高国民機構に対しては、境界線地域でのデモを縮小させること、「手荒な手段」に訴えることをやめることが定められた。

ハマースのイスマーイール・ハニーヤ政治局長は、ニコライ・ムラデノフ国連中東和平特別調整官から電話連絡を受けたことに言及した。その際に、エジプトと国連の尽力により了解事項の順守を改めて確認した上でその現状を検討したという。さらに、ハニーヤ氏は了解事項がマイナスの影響があるとしても占領国家(注:イスラエルのこと)によって「遅滞なく履行される」必要性があると強調した。また、「確実な履行を担保する」ために両者の間で調整を継続することで合意した。

この流れの中でハマースのアブドゥッラティーフ・カーヌーウ報道官は、占領国家イスラエルが了解事項を遵守することに関して「具体的な進展」があったと述べた。そのうえで、状況を再び制御し、占領者に了解事項を遵守させるために先週木曜日の夕方に仲介を行った国連とエジプトの尽力によって「占領国家が了解事項を遵守する点において具体的かつ相対的な進展があった」と述べた。

(4)に続く

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( 翻訳者:友添日向子 )
( 記事ID:47094 )