フランス大統領、ロウハーニー大統領との電話会談で 「欧州が効果的な対策を講じられていないことを認める」
2019年07月07日付 Jam-e Jam 紙
フランスのマクロン大統領は、米国による制裁の補償するために、欧州は効果的な対策を講じられていないことを認めたうえで、フランスは制裁の埋め合わせを行うために尽力すると述べた。
大統領府広報サイトの発表によると、イラン・イスラーム共和国のホッジャトルエスラーム[訳注:正確には、ホッジャトルエスラーム・ヴァルモスレミーン。十二イマーム派ウラマーの位階において、アーヤトッラーに次ぐ地位]・ハサン・ロウハーニー大統領と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領は本日[訳注:7月7日]電話会談を行い、域内及び国際社会における両国にとっての最重要課題について話し合い、意見を交えた。
ロウハーニー大統領はフランス側に対し、「JCPOA[訳注:包括的共同作業計画、いわゆるイラン核合意]維持に関連して、イランはこの14カ月間、米国の如何なる圧力や制裁にも関わらず、戦略的忍耐の枠組みの中でこの合意を守ろうとしている」と述べた。
また、ロウハーニー大統領はイラン国民に対する米国の経済的制裁と圧力を、完全なるテロ行為と経済戦争であると見做して、「この経済戦争の継続は域内と世界に新たな脅威を引き起こす可能性がある」と強調した。
その上で、ロウハーニー大統領はイランの最近の行動が完全にJCPOAの枠組みの中で、合意の維持のために実施されているとの認識を示し、EUに対して国際的合意と国連決議における自身の責任を果たし、JCPOAの維持に向けてより一層の対策を講じるよう求めた。
同大統領は、マクロン大統領の提案に触れながら、「全ての制裁を停止することが、イランと5+1諸国[JCPOA締結国]との間の行動の始まりになり得る」と述べた。
フランスのマクロン大統領もまたこの電話会談において、EUは当初から米国のJCPOA離脱に激しく反対していると説明したうえで、「EUはJCPOAの維持を望み、この方針のために尽力する」と述べた。
また同大統領は欧州が米国の制裁を補償するために効果的な対策を打ち出せていないことを認めたうえで、フランスは制裁の埋め合わせを行うために尽力すると明言した。
マクロン大統領は、状況をコントロールし、JCPOAを維持するための新しい計画と対策を実行しなければならないとし、「JCPOAの終焉は[P5+1グループが取り組んできたこと]全ての失敗を認めることであり、それは必ず後悔を伴うものになる。このため、第二の方針を採択し、JCPOAの維持と緊張緩和への支援を行わなければならない。フランスはこの方針において、特にイランの望む経済戦争の停戦に向けてより一層の努力を行う準備がある」と述べた。
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( 翻訳者:KM )
( 記事ID:47159 )