S-400、F-35問題でトルコ経団連(TUSIAD)代表、訪米
2019年07月19日付 Cumhuriyet 紙


トルコ実業家協会(TÜSİAD)のシモン・カスロウスキ会長を筆頭とするTÜSİAD代表団が、アメリカの首都ワシントンを訪問した。今回の訪問に関して会見を行ったカスロウスキ会長は、「トルコ・アメリカ間でS400やF35、及び制裁措置の件から始まったこの緊張関係が、双方が大西洋を横断する世界共通の価値観と利益を尊重し、合理的且つ件名なアプローチで解決されることを願っている」と述べた。

TÜSİADが行った会見によると、アメリカ側の関係者や議員、及び公共機関の長らと7月の16、17日の二日間で会談を行ったTÜSİAD代表団は、この会談でトルコ・アメリカ間で現在起きている対立を無くすためには長期的視点で共通の利益や価値観の優先順位付け、及び対話の継続が必要であると強調した。経済関係においては、21世紀に入って急速に進歩する技術革命やデジタル世代に適した理解に基づく進歩の必要性が、この会談の中で議論されたという。

TÜSİAD代表団にはシモン・カスロウスキ会長のほかに、協会メンバーや国際関係及びEUビジネス・ラウンドテーブルのベディ・ジャン・ユジャオール会長、米国ネットワークのムラト・オズデン会長、及び米国代表のバルシュ・オルナル氏が含まれた。TÜSİAD代表団はホワイトハウスの国家安全保障理事会及び米国国務省関係者らだけでなく、議会議員らとも会談した。TÜSİAD代表団は、ブルッキングス研究所で国際及び大西洋横断、二国間関係を評価する円卓会議に出席した。また代表団は、ワシントンの一流シンクタンク専門家やアメリカのビジネス界を代表する人々とも会談を行った。

■「対話の重要性を米国との会談ですべての相手に伝えた」
会見において今回の訪問に関する会談についてもコメントしたカスロウスキ会長は、トルコとアメリカの同盟関係においてしばしば発生する問題が幅広い共通の利益だけでなく、双方の国が属する自由民主主義的な在り方における共通の原則や価値観にばかり集中していると述べた。カスロウスキ会長は、以下のように発言した。「われわれは今回の会談において、またもや同じような形でトルコ・アメリカ関係は以前のような危機的状況の中にあり、長期的な視点で問題を見据えることと対話の重要性をすべての米国側の対話者に伝えた。トルコの正当な対テロ戦争が米国に理解されることは、二国間関係の将来のためにも重要であると強調した。両国の首脳が直近の会談で目標と掲げた経済関係発展のために何ができるかという働きかけに対しても、ビジネス界として全力で貢献したいと考えている。デジタル変革がもたらしたこの機会に対しては、特に重点を置いて対応しなければならない。第四次産業革命及び人工知能を始めとする新しいテクノロジーについては、アメリカ・トルコ間での貿易及び投資において新しい合同の目標となるべきである。」

「また、防衛産業における協同も含む長期的な経済関係の発展に関しては、現在の政治的問題を克服できる方向で対応がとられることを支持する。トルコ・アメリカ関係においてS400やF35、制裁措置の問題から始まった緊張関係が、双方が大西洋を横断する世界共通の価値観や利益を尊重しつつ、合理的且つ賢明なアプローチによって解決されることを願っている。トルコの将来は、ルールに則った民主的な世界秩序に基づく大西洋横断システム及びこのシステムの価値観と結びついている。トルコの戦略的且つ歴史的指向性における2つの基本的要素は、EU加盟を視野に入れたNATO加盟国であるということ、及び米国との戦略的関係である。」

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( 翻訳者:永山明子 )
( 記事ID:47195 )