■サメの繁殖地の漁業がサメを脅かす
【本紙:ジェッダ】
26カ国から集まった150人の学者による国際調査チームは、およそ2000匹のサメを追跡している。追跡は人工衛星を介して、サメのヒレに取り付けた「tags」というセンサーから発せられる信号を受信することで行われる。
「ネイチャーレポート」誌によると、この調査は「サメが絶えず移動を続ける中、外洋にさえも漁船から逃れられる安全な場所はない」ことを明らかにした。
キング・アブドゥッラー科学技術大学(KAUST)の海洋学の教授であり、今回の学術調査に参加しているカルロス・ドワルティ博士は、この巨大な海洋生物の移動の調査に関心を持つ学者を集め、サメの繁殖地とサメが集まる場所を過去に例を見ない精度で特定した。
ドワルティ博士は「この調査を通して、世界中の科学者たちが研究上、どれだけ密に協力する必要があるか明らかになった。漂永区分帯の海洋環境をより良い形で保護し、これを維持する上での様々な障害を説明するために協力する必要がある」と述べた。
一部の大型のサメの個体数は、地域によって減少している。例えば短いヒレをもつアオザメ(世界最速のサメ)だ。これを受け、公海でのサメの漁を規制する声が広く国際的に呼びかけられている。特に漂永区分帯に生息する大型の個体は規制の対象とすべきだという。大型のサメは、世界中の漁場で漁獲量を制限されているサメの種類の半分以上を占める。
(後略)
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( 翻訳者:庭野悠汰 )
( 記事ID:47236 )