旧ボモンティ・ビール工場建物、宗務庁へ
2019年09月03日付 Cumhuriyet 紙
トルコ及びイスタンブルの近代化産業遺産であるボモンティ・ビール工場の建造物群が宗務庁へ移管された。
イスタンブルの重要なシンボルの一つであるボモンティ・ビール工場だが、最後の建物群も宗務庁へ移管された。
1890年にフェリキョイに建設されたボモンティ・ビール工場とその関連建造物群は、1998年にイスタンブル第一文化遺産保護地域委員会によって「保存されるべき文化遺産」として登録された。
今回、イスタンブルの近代化産業遺産のひとつであるこの歴史的建造物に関連し、イスタンブル第二文化遺産保護地域委員会が、1548区画の9-10ブロックにある、財務省が管轄していたボモンティ・ビール工場を形成する「旧麦芽保管庫」と「旧サイロ」、「旧大麦洗浄ビル」、「旧ボイラー室」の建造物群を、宗務庁へ移管することを承認決議したことが明らかになった。
■駐車場、礼拝場、寄宿舎をつくる
アルトゥ・ゲルチェキ記者やルファト・ドアン記者の報道によれば、委員会はさらに6月13日付の決議で、登記された建物がある場所での建築家ハリル・オヌル氏による「礼拝所、学生寮、展示ホール、立体駐車場」を含む建築プロジェクトを承認し、ここにある建物群を解体することを許可した。
■建築家会議所は訴訟準備
建築家会議所はこの決定に対し訴訟を起こすと表明し、「自治体は、我々の共通の文化遺産の次世代への継承に憲法上ならびに普遍的な責任を負っている。取り返しのつかないこの事業が行われないよう、特に敷地内と保存されるべき文化遺産がある地区で行われた手続きを停止し、我々へ情報を提供することを特にお願いしたい」と述べた。
シシュリ区議会のトルガ・ベクタシュ事務総長も所管移転と解体/破壊の決定に反発を示し、「街の記憶の重要な一部であるボモンティ・ビール工場がこのような形で解体されるなど受け入れることはできない。建築家会議所がこの問題を司法の場に持ち込むようだが、我々も訴訟へ加わるべく申し立てを行う予定だ」と語った。
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( 翻訳者:岸田圭司 )
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