エジプト:ムルスィー前大統領に続いてその末息子も突然の心臓発作で死去
2019年09月05日付 al-Quds al-Arabi 紙
■エジプト:故ムハンマド・ムルスィー前大統領の末息子が心臓発作により死去
【カイロ:アナトリア通信】
民主的に選出された初の大統領である故ムハンマド・ムルスィー前大統領の末息子のアブドゥッラー・ムルスィー氏が水曜晩、突然の心臓発作の直後に死去した。2人の消息筋が明らかにした。
故人の兄であるアフマド・ムルスィー氏は家族を代表して電話で次のように述べた。「アブドゥッラーは心臓発作の直後、某病院に運ばれた後に亡くなり、我々はそれを確認した」。
続けて「我々は病院に向かう道中だ」と述べたが、詳細は明かさなかった。
一方、ムルスィー家の顧問弁護士アブドゥルムンイム・アブドゥルマクスード氏はこの情報を確認し、前大統領の息子アブドゥッラー氏が心臓発作の直後に亡くなったと述べた。また、同氏がギザ県(カイロ西)の病院で亡くなったと指摘した。
同弁護士はまた、事態の進捗や発表を引き続き追っていると明らかにした。
ムハンマド・ムルスィー前大統領も今年6月の公判中、当時の政府発表によると、突然の心臓発作で亡くなった。
ムハンマド・ムルスィー前大統領の家族は2018年10月、エジプトの治安当局がアブドゥッラー氏を首都カイロの西にある自宅で逮捕し、その後間もなく釈放したと述べた。その前にも、アブドゥッラー氏は2014年3月に麻薬所持の容疑で逮捕されたが、同氏は当時これを強く否定、ねつ造された嫌疑だと主張した。
末息子に関する判決は逮捕から3か月後に下され、破棄院(エジプトの最高控訴裁判所)も2015年にこの判決を支持した。これにより、同氏は1年の禁錮刑となり、刑期終了直後に釈放されるまで投獄された。
父の死後、アブドゥッラー氏は、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー大統領と当局者らが父親を殺したと激しい攻撃を行ったが、当時のエジプト当局はこの告発を「いかなる証拠にも依拠せず」、「嘘と政治的な動機によるものだ」と強調した。
8月25日にアブドゥッラー氏がフェイスブックの自身のページに最後に書いたのは亡くなった父親の言葉だった。それは現在の当局に対する拒絶と、当局とのいかなる交渉の拒否を宣言するものだった。
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( 翻訳者:メディア翻訳アラビア語班 )
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