加齢による体重増加の原因は?
2019年09月11日付 al-Quds al-Arabi 紙
▪️加齢に伴う体重増加の原因を発見
【本紙】
運動や食事の習慣を変えていないにも関わらず加齢と共に体重が増加する原因を発見したと、スウェーデンとフランスの研究者が発表した。
研究者らは54人の成人を13年間にわたって観察しその脂肪組織を分析した結果、被験者の加齢と共に、脂肪細胞からの脂肪の排出率が低下することを発見した。
すでにこれまでの研究で、ホルモンの変動や筋肉の損失など、老化に伴う体重増加の原因の多くが見つかっている。
今回、スウェーデンのカロリンスカ研究所とウプスラ大学、そしてフランスのリヨン大学の学者たちが進めた研究で、加齢によって変化する(脂肪代謝)プロセスが初めて明らかになった。
今回の論文の共著者の1人であるカロリンスカ研究所のピーター・アーナー教授は、「脂肪の代謝率は他の因子と無関係に起こるため、肥満の新しい治療法が開発される可能性が出てきた」と述べた。
研究中、体重が増えたか減ったかに関わらず、すべての被験者に脂肪組織での脂肪の代謝率の低下が確認された。
さらに、脂肪代謝の低下にも関わらず摂取カロリーの量を減らさなかった被験者たちの体重は20%も増加した。
研究期間中、15人は体重を増やし、19人はそのまま体重を維持し、20人は7%以上体重を減らした。しかし体重を維持、または減らした被験者にも、脂肪の燃焼能力の低下が観察された。
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( 翻訳者:猪股陽気 )
( 記事ID:47531 )