イエメン:戦争で死ぬか、狂犬病で死ぬか
2019年09月28日付 al-Quds al-Arabi 紙
■戦争で死ななかった人は狂犬病で死んだ
【タイズ:本紙】
「戦争で死ななかった人は狂犬病で死んだ」。これがイエメンの状況である。2014年9月21日に反体制派のフーシ派勢力が首都サナアへ侵攻し始まり現在も続くイエメンの内戦の勃発より、今月で丸5年が経過した。報告によると、内戦に伴うヘルスケアサービスの低下と伝染病の広範な流行の結果、今年に入ってから55人が狂犬病で死亡したという。
公式の医療関係筋によると、1月から9月にかけ、人が犬に噛まれるケースがイエメン全国の各県で計12300例発生し、これに伴い少なくとも55人が狂犬病で死亡した。イエメンの狂犬病対策国家プログラムが発行した公式報告によると、今年人が犬に噛まれた12300例のうち55人が狂犬病によって死亡し、2018年の狂犬病による死亡例は同13500例のうち52例だった。
これらの恐ろしい統計は、昨日土曜、「世界狂犬病対策デー」の機会に開発伝染病機構がサナアで開催したシンポジウムにて発表された。イエメンの狂犬病対策国家プログラムは、昨今さまざまな原因によってこの病気がイエメンの広範囲において流行しており、昨年初頭以来の拡大は驚くべき程度であると明らかにした。
(後略)
( 翻訳者:猪股陽気 )
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