シリア:立憲主義と民主主義の狭間のシリア人(1)
2019年10月01日付 al-Quds al-Arabi 紙
■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人
【ムーフィク・ニーリビーヤ】
シリアのイドリブ地方では先週金曜日(9月27日)、デモ参加者たちが「憲法委員会は政権の正当化であり、革命への裏切りである」とのスローガンを掲げ、国連事務総長およびゲイル・ペデルセン国連シリア担当特使によってなされた憲法委員会設置の合意に関する公式発表に対する、激しい怒りを表明した。これが意味するところは、2012年ジュネーブ宣言によって他のあらゆる政治プロセスよりも優先度を高くおかれた暫定統治機構の形成が実現するよりも、(憲法委員会が設置されることよって)政権の正当性が回復し、今後憲法によって定められた道筋を逸脱する可能性が高いと見なされたということだ。
すなわち、多くのシリア人は「自分たちが立ち上がったのは自由と尊厳を獲得するためであって、長年に渡って憲法の適用の術さえ知らなかったような政権が存在する中で、何の変化ももたらさない憲法が制定されることを求めていたわけではない」と言っているのだ。彼らの要求は、第一にこの政権が終焉し自由を獲得することなのであり、憲法の起草や承認に達するのはあくまでもその後だ。実際には、ロシアによる憲法草案とさえ言えるような同国の提案によって、こういった懸念は一層けしかけられた。この戦略は停戦や被拘束者の釈放に関する問題から人びとの目を逸らすために用いられ、(シリア内戦の)全当事者を直接的に一つの部屋に集めるジュネーブ・プロセスの諸段階までもを阻害しようとする試みであった。
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( 翻訳者:馬場響 )
( 記事ID:47683 )