トルコ:シリア人難民の子供と失われゆくアラビア語②
2019年10月02日付 al-Quds al-Arabi 紙

■トルコに住むシリア人の子供たちの世代は「アラビア語」が不得手。

【アンタキア:本紙】

ハサンさんが娘へのアラビア語教育に重きを置いているとはいえ、シリア人難民の多くの家族が子供に関心を払っている訳ではない。本紙が調べたところによると、その理由はいくつかあるが、子供のことに気を回す余裕がないこと、家族の生活の糧を得るのに必死であることなどが挙げられる。

トルコ共和国国民教育省は2016年、トルコ人児童が通う公立学校へのシリア人児童の編入を決定し、その後、国内にあるシリア人難民用の臨時の教育施設が次々と封鎖した。また新学期に合わせて、一部の県では、臨時の教育機関、特に小学教育施設の受け入れ人数が減った。一方、教育機関を完全に閉鎖する県もあった。そうして、シリア人児童はトルコ人児童と同じように、完全にトルコ語の教育を受けるようになった。これ以前は、シリア連合所管の「暫定政府」が監督するカリキュラムで学んでいた。

シリア事情に詳しい記者のアブドゥッラー・スレイマーン・オグロー氏は本紙とのインタビューで、上記のようなシリア人たちの不安が、「事実であり当然のことだ」と述べた。同人は「実際に、トルコでシリア人の子供たち、特に初等教育の段階でトルコの学校に入った子供たちが、アラビア語を習得しない現象が起こっている。懸念されるべき現象だ。しかも、トルコ政府はこの懸念に関心を示していない。」と述べた。

(3)に続く

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( 翻訳者:庭野悠汰 )
( 記事ID:47703 )