パレスチナ:パレスチナは未曾有の危機に瀕している(1)
2019年09月29日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アタッラー・ㇵナー大司教:「エルサレムは未曾有の危機に瀕している。エルサレムを救わなければ、新たな災難に見舞われるだろう」

【ナザレ:本紙】

東方正教会サバスティーヤ教区アターッラー・ハナー大司教は「エルサレムは未曾有の危険な状態にある」と述べ、エルサレムとの連帯を訴えた。また、帰還権の不可侵を主張して占領者イスラエルによる侵害や攻撃に立ち向かうパレスチナ人記者らとの連帯を表明した。

ベツレヘムの使節団が日曜(29日)にエルサレムを訪問した際の対話の中で、ハナー大司教は以下のように述べた。「被占領地エルサレムには破壊の脅威にさらされている家屋が2万軒以上ある。そのことがエルサレム住民の生活に重くのしかかり、彼らの精神的な祖国としての首都(エルサレム)に留まるために、常時継続的で絶え間ない戦いを強いられている。」

ハナー大司教は、「エルサレムの状況は人種差別的な分離壁によって包囲されたことによるものである。あらゆる敵対的な占領政策は言うまでもなく、分離壁はエルサレム社会における貧困率や失業率の上昇により最も大きな影響を与えているのである」と述べた。また、続けて以下のように語った。「我々の聖地やイスラームおよびキリスト教の宗教的財産が直面していることに関しては言うまでもないが、アクサー・モスクは絶え間なく狙われ、このモスクへの侵入は日常的な光景となり、入植者たちがうろついている。また、発掘作業もその周辺で行われている。」

大司教はエルサレムの周辺を取り巻く大きな災難からこの街を救い出すために尽力することが必要だと要請した。この災難は、アクサー・モスクやキリスト教の宗教的財産を標的とし、パレスチナ民の生活の細部にまで入り込み彼らの家屋をも狙っているという。

(2)へ続く

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( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:47734 )