トルコ:「平和の泉作戦」概況
2019年10月11日付 al-Mudun 紙

■トルコ:「シリア民主軍」の仲間はトルコの敵なのか?

【アブドゥッナーセル・アーイド】

トルコ政府は事態が首尾よく進むまでは出来る限り騒がれないかたちでの戦闘を望んでいたにもかかわらず、トルコに敵対する者たちが同国をすさまじい政争および情報戦に追いやっている。おそらく、「平和の泉作戦」に伴う戦闘が始まった翌日にNATOの枠組みにおいてトルコと同盟関係を結ぶ欧州諸国からの要請で安全保障理事会の会合が開かれたが、トルコが侵攻した土地を実質的に支配しているアメリカ政府と、外国勢力による内政干渉に反対し主権の保護を謳うロシア政府の拒否権行使により具体的な成果なく終わった。そして、これは今回の戦闘およびその政治的結果の複雑さをもっともよく示している。

今回の戦闘の最初の2日間における戦地の過程をざっと見ると、この戦闘は未だあらゆる戦闘の古典的な幕開けのような見慣れた枠組みの域を出ない、と言えるだろう。すなわち、以前から準備されていた標的があり、要塞や地雷原、地上からは見えない危険を無力化するための空爆や砲撃を進めている。言い換えれば、空からは対処できない標的に陸軍部隊がスムーズに到達するための進路を開いているのだ。また、実際に当地においてトルコの手先にも等しい「シリア国民軍」の隊列が、ラアス・アインとタル・アブヤドという作戦の標的となっている2つの街の周辺にある包囲されていない地域になだれ込んでいる。そして両者は戦闘を始め、心理戦の中で報道が過熱した。彼らは輝かしい勝利と相手の軍隊に及んだ損失について報じているが、決定的な証拠によってその真偽を確かめることはできない。

(後略)

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( 翻訳者:藤原路成 )
( 記事ID:47787 )