シリア:トルコ侵攻に対し政府軍は北部へ展開⑵
2019年10月14日付 al-Quds al-Arabi 紙

■シリア:シリア政府軍はトルコとの国境付近のクルド人地域の新たな町に進軍⑵

【シリア:諸通信社】

一方で、シリア人権監視団はシリア政府軍がトルコとの国境から6㎞の地点に到達したと伝えた。

同監視団は、「ハサカ、ラアス・アイン両市の間に位置する地域内でのシリア政府軍の動き」を監視していると明らかにし、さらに同軍がラアス・アイン地域方面へさらに前進する予定であると述べた。

監視団は、政府軍の展開は当該地域においてシリア民主軍(SDF)の参加と引き換えにSDFを支援するというロシアとの協定と約束に基づいて行われたものであると明かした。なお、後方部隊という名目のもと、ロシアとイドリブ県の政府軍とともに支援は行われる。

また、同監視団によると、シリア政府軍は月曜のうちにトルコ軍との戦闘の前線に位置するシリア北部のアイン・イーサー町に展開したという。

(政府系組織である)シリア公共放送は、アイン・イーサー町の入り口と言われる映像を放映した。その映像には住人らが映っており、政府軍の到着を歓迎している様子を確認することができる。

一方、有力なシリア系クルド人の(北・東シリア自治局)高官(バドラーン・ジヤー・クルド氏)は、シリア政府との初期の軍事協定はトルコとの国境に沿った軍部隊の展開のみに限られており、今後両者は政治的問題について議論するだろうと述べた。

バドラーン・ジヤー・クルド氏によると、協定では政府軍がマンビジュ町からシリア北東のダイリークに至る国境地帯へ進軍することが規定されているという。

さらに同氏は、米国がこの地域へのトルコによる攻撃に「青信号」を出したことを受けて、クルド人が指揮する(北・東シリア)自治局は地域を守る方法を検討せざるを得なかった、と付言した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:YA )
( 記事ID:47846 )