スーダン:エジプト寄りからエチオピア寄りへ ルネッサンス・ダム問題で(3)
2019年10月15日付 al-Quds al-Arabi 紙

■スーダンの専門家たちは、ルネッサンス・ダムに関してスーダン、エチオピア政府の接近を見込む

【イッザト・アブー・アウフ:本紙:ハルツーム】

シャキーラ教授は「スーダンの前政権は外的な圧力にさらされてきた。ダム問題に対するスーダンの立場は、この問題全般に関する自国の要求の検討以上に、そうした圧力によって左右されてきた。なぜなら、前政権はこれらの勢力と、抜け出すのが難しいほどに結びついていたためだ」と指摘した。

一方で同教授は「スーダンの現政権は、かつて前政権を支配していたイスラーム主義体制の考え方と指向性を異にする。移行政府は、今後取られ得る制限や圧力になんら縛れることはないだろう」と述べ、「スーダンが進む方向は、エチオピア・スーダン政府間の戦略的関係を強固にするだろう」と強調し、「こうした関係のなか、移行政府を変革しない限り変えることの出来ない既成事実もある」と認めた。

スーダンのヤーセル・アッバース灌漑・水資源大臣は、先日ハルツームにおいて数日間行われた三国間の水資源相会合に出席して折貯水と干ばつが数年間続いた場合のダムの操業について相違があることを認めた。そこでアッバース大臣は諸々の問題を解決するため、技術調査委員会にさらに時間を与えることを要求した。

同大臣は「技術的な点に対処するためにこの会議を続けるべきだ。誰かが被害を受けることなく、貯水に関して三国が相互理解に達するまでだ」と述べ、「閣僚級会合は、貯水をどう行うかについて議論した」と明かした。

エジプトが要求した、交渉に第三者の仲介を参加させる提案に関する質問に対し、アッバース大臣は「調査委員会の専門家たちは、任務を成功裏に終えられるため、この件に関し、委員会は他国の仲介は必要としてない」と答えた。このことは、4番目の当事者を加えるというエジプトの要求をスーダン政府が歓迎してないことを示している。

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( 翻訳者:中鉢夏輝 )
( 記事ID:47862 )