アフメト・アルタン、再逮捕
2019年11月13日付 Cumhuriyet 紙

フェトフッラー系テロ組織(FETÖ)が行ったメディア工作の「クーデターへの呼びかけ」裁判で「武装したテロ組織に対して故意に幇助した」との罪で10年と6か月の禁固刑を受け司法観察とされたアフメト・アルタン氏に関し、検察庁が上位の裁判所に異議申し立てを行い逮捕の決定が出された。アルタン氏の弁護士は、アルタン氏に関して、検察の異議申し立てを受けて再逮捕とした判決に対して抗議をした。裁判所における手続きを完了したアフメト・アルタン氏は逮捕された。

アフメト・アルタン氏は、FETÖの7月15日のクーデターの実行を事前に知っておりクーデターへの参加を呼びかけるメッセージを送ったという罪状により訴追され、2018年2月16日に「憲法の侵害」という重罰化された終身刑を言い渡された。この量刑をイスタンブル地域司法裁判所は妥当とみなしたが、アルタン氏と共に6人に言い渡された重罰化された終身刑の決定を最高裁判所が棄却した。

再度の裁判でイスタンブル第26重罪裁判所は、11月4日に二回目となる判決を下し、今回は判決取り消しの方向で「組織のメンバーのうち」 拘束されている被告であるシュキュル・トゥールル・オズシェンギュル氏に12年、フェヴズィ・ヤズジュ氏とヤクプ・シムシェキ氏に11年と3か月の懲役刑が言い渡された。メフメト・アトラン氏に免罪の決定を下した裁判官団は、「組織への援助」の罪によりアフメト・アトラン氏に10年と半年、ナズル・ウルジャクに対して8年9か月の懲役刑を言い渡した。

イスタンブル共和国検察は、11月6日にアフメト・アルタンの釈放に対して異議申し立てをおこない、一段階上位の裁判所にあたるイスタンブル第27重罪裁判所は、アフメト・アルタン氏について与えられた釈放決定を棄却し、再拘束するため逮捕の決定を下した。この決定を受けてイスタンブルのギョズテペにある家で逮捕されたアルタン氏は、警察に連行された。今日は、正午頃にイスタンブル司法裁判所に連行された。

■弁護団が抗議

アルタン氏が再度法廷に引き出されるのが待たれる中で、今回、弁護士は逮捕の決定に対して抗議を行った。弁護士は、抗議の嘆願書を一つ上位の裁判所であるイスタンブル第28重罪裁判所へ送付するためイスタンブル第27重罪裁判所へ提出した。嘆願書では、アフメト・アルタン氏に関して比例原則に従って司法観察を条件に釈放の決定がなされたということを引き合いに出し、「現段階で拘束措置をやめて司法観察を条件に[釈放が]実施され、アルタン氏が38ヶ月間に渡って拘束され続けており、新たな法改正に従い上位の裁判所による再審理の中で被疑者により有利な形で変更が行われることが有力なものであり、アルタン氏が釈放されてから8日後に自宅で逮捕されたことを鑑みると逃亡の疑いはありえず、また各種の証拠が集められた」という内容が記述された。また、地方裁判所が決定を下した後は、書類上のあらゆる権限が最高裁判所と高等裁判所にあると記載された。このために、検察の異議申し立てを受けてイスタンブル第27重罪裁判所が10月12日に行った逮捕決定を撤回するよう要請を行った。

■再逮捕

司法裁判所における諸手続きが完了したアルタン氏は逮捕された。

■逮捕決定の嘆願書

イスタンブル共和国検察は、イスタンブル第26重罪裁判所がナズル・ウルジャクとアフメト・アルタン両名も含む計6人の被告に関して下した判決に対し、アフメト・アルタン氏に関し異議申し立てを行った。異議申し立ては、法に基づき一つ上位の裁判所であるイスタンブル第27重罪裁判所に行われた。

異議申し立てを検討した裁判官団は、被告のアルタン氏について、「逃亡する疑い、罪状が法律で明記された一覧の内に含まれ、地位、肩書き、盛んな活動行為、下された量刑、逮捕期間、活動が長期に及んでいることを鑑み、司法観察措置が、彼の外部での行動をも考慮すると、目的には与しない」との理由で、刑事訴訟法(CMK)第98と100条により、拘束に向けた逮捕決定を出すことを命じた。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:48058 )