モロッコ:児童婚の慣習が少女たちの自由を奪う(3)
2019年11月09日付 al-Quds al-Arabi 紙


■結婚の舞台に上るモロッコの少女たち

【ラバト:本紙】

「権利と正義」協会会長のムラード・ファウズィー氏は以下のように述べる。「問題は単に法律にかかわるものではなく、社会的なものでもある。これは慣習的な根源を持つ現象で、貧困で知られる諸地域における慣例に基づいている」。農村という文脈において、伝統や文化的規範は常に、未成年者個人の確立に優先する。彼らは子供たちの少年時代を奪い、彼らが学校へ行くのを妨げ、早くから成人者の生活に置き、仕事や望ましくない結婚を強いる。このように、ウマイマのストーリーは、些細な違いこそあれ、ウラジーミル・ナボコフの小説「ロリータ」になぞらえられる。

父親は、娘の夫(義理の息子)から非公式な合意を通じ、すでに実現した関係を正式に承認し、彼女を庇護するという約束を得た。

しかし彼女が次男を出産すると、夫は彼女のもとを去った。「夫は私が法廷年齢に達することで、正式な(婚姻)書状が発行される前に去っていきました」。児童婚の続く社会の直接的な犠牲者であるウマイマ――彼女は快適な暮らしを実現するための道具であった――はそう語った。

この現象は雪だるまのごとく、転がっては大きくなる。強制的な婚姻は子供の放棄をもたらし、孤児院は多感な思春期をむしり取られる児童たちでいっぱいである。

専門家の調査により、ある解決策が必要とされた。それは国内の全ての女子児童に対する義務教育を徹底し、宗教学者と国家間で、児童婚の禁止と古い文化的慣行を消滅させることに同意を樹立することである。

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( 翻訳者:中嶋甘奈 )
( 記事ID:48061 )