エジプト:エジプトでパレスチナの旗を掲げることは犯罪である(1)
2019年11月22日付 al-Quds al-Arabi紙

■エジプトでパレスチナ国旗を掲げることは犯罪である(1)

【本紙】

U-23の(サッカー)エジプト代表対南アフリカ代表の試合中に、世界は鮮烈な「国民投票」を目撃した。この数日前、観客と一部の選手がガザに隔離されイスラエルが新たに行った凄惨な敵対行為に晒されているパレスチナ人に深く心を痛めていた。なお、この敵対行為はイスラエル政府によって指導者の1人を暗殺されたパレスチナ小隊の対抗措置に復讐するかたちで行われた。

試合の最中に、エジプト人選手ウサーマ・ギラール氏とムスタファー・ムハンマド氏がパレスチナ人ジャーナリストのマアーズ・アマーラナ氏との連帯を示して、片手を片目に当てた。同氏はイスラエル軍部隊が発砲したゴム弾によって片目を失っている。この試合の観客は自然発生的に「おお、パレスチナよ!魂と血を以て我が身をあなたに捧げましょう」と叫んだ。

しかし、この試合中に起きた「不名誉な」事件の中で10人以上の私服警察官がパレスチナ国旗を掲げた1人の観客を攻撃し、逮捕した。これによって、スタジアムにいた多数の観客が「彼を離せ」と一斉に叫び声をあげる事態となり、SNS上で、「どうしてパレスチナについて心を痛めることが犯罪となろうか、今まさに女性や子ども、男性が殺されているというのに」という書き込みが数千件もなされた。

この事件は、エジプト国民と同国の政治体制の決定的な相違を明らかにしている。第1に、エジプト国民は隣人であるパレスチナ人の苦難に心を痛め、彼らの痛みを感じている一方で、体制側やその治安機関はこの心を痛めるという事態を恐れていることだ。というのも、選手たちが心を痛めていることを示したり、多数の人々が親パレスチナへ声援を送ることを禁止する能力が体制側になはなかったのだ。そして、これを解決するために自国民を殺害すことに熱をあげている警官から成る一団が、観客の中から(パレスチナ国旗を掲げていた)ひとりを選び出したのだ。そうすれば、きっと他の観客たちはパレスチナ人に対して心を痛めたりイスラエル人を憎悪するという「犯罪」を控えるだろうから。

(2)に続く

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(翻訳者:藤原路成)
(記事ID:48115)