近親者との死別:悲しみからの回復プロセスのすすめ
2019年11月04日付 Hamshahri紙


大事な人を失うこと、特に妻や、親、子供のような近親者を失うことは、人生に深い影響を与える。人間は、徐々にこの悲しみの淵から脱し、日常生活に戻る機会が与えられるべきであると、精神科医は信じている。だが、その際に、回復を過剰に急ぐことは、悲しみの自然な回復プロセスを複雑化し、問題の形成につながりうる。

精神科医であり、心理療法の後期研修医(フェロ―)であるファラヌーシュ・サファヴィーファル医師は、ハムシャフリーオンラインの取材に対してこう述べた。

「近親者を失うことは、私たちの平安と秩序を壊す。悲壮と焦燥感で悲しんだのち、再び日常生活に戻ることは、我々にとって時に困難なことだ。近親者を失った後の悲しみの回復過程について、それが自分自身についてであろうと、周りの人についてであろうとも、以下のポイントを心にとめることは、非常に良い打開策となりうる。」

 同氏はさらに続ける。
「まず一つ目のポイントは、近親者を失った後に我々の中に浮かんでくる様々な感情に留意することだ。自分の人生から人がいなくなるというのは、その人の人生に多大な影響を与える。私たちはその人を頼り、その人を保護し、愛情を注ぎ、愛情を与えられ、その人に怒り、その人の権利を怠っていたかもしれない。きっとその人と話さなかった言葉やしてあげられなかったことが心の中に残ったままだろう。これらすべての感情や行動は、その人を亡くしたことで、激しく刺激される。そしてそれゆえに、我々はその人が居ないだけでも大いに影響されるのだ。このストレスフルな状況を見つめ、全てのこの感情に耳を傾けるというのは、とても重要な行為であり、それは、この辛い状況から再び、自身に安らぎと快活さを取り戻すのに大いに役立つ。」

さらに同氏によると、
「この感情をわずかでも受け入れることはより難しいかもしれない。近親者を無くした者の中には、自分たちにとっては辛いことであるにもかかわらず、いまだにその人を愛しているというのを受け入れることは難しくし、そのことを否定したいと思う人もいるかもしれない。もしもその人が、自己救済を求めるのならば、または、他者に助けを求めるのならば、その感情がなんであれ、その感情を公に認め、その感情と折り合いをつける努力が必要である。
第二のポイントは、たいていどの文化にも、喪失感と折り合いをつけるために知られた方法が存在する。埋葬の様々な儀式や慣習、送別会、追悼会の実施は、すべての細部に至るまで、社会が喪失感に苛まれる人々を救うために創造したメカニズムである。そしてたいてい死に意味づけをし、社会の人々にとって理解できるものにするという世界と存在物についての理解に基づいている。それゆえ、この苦く辛い喪失の悲しみと折り合いをつける手助けとなる最も重要な方法の1つが、そのような儀式に参加することなのである。」

同氏は加えて言った。
「このように定義される式典(例えば、追悼会や、シャベハフト【訳注:初七日】やシャベチャハロム【四十日忌】)の際に、その人の友人や親せきたちも、その人のそばに居て、故人の思い出を聞いたり、その人の悲しみや嘆きを鏡のように受け止めることで、その人が自身の感情を整理し、消化し、徐々に喪失を受け入れられるように、手助けすることができる。他者と共有できる感情は、もはやそれほど辛く、耐えがたいものではなくなるだろう。こういったことが可能な関係にある場合は、抱擁し、体に触れ、優しく撫でることもまた、この感情と折り合いをつける手助けとなる。」

さらに以下のように強調した。
「葬式、追悼会、シャベハフトム、シャベチャハロムに参加することは、近親者と死別した者の、悲しみからの自然な回復をより良く、短くする手助けとなる。近親者と死別した者の辛い胸の内や過ぎ去りし愛おしい者の思い出を聞くことに加えて、その人のそばで過ごすことは、その人の傷心を癒す一助となる。
 また、悲しみの回復過程を急いではいけない。近親者を亡くした者が、『あの人は逝ってしまったのだから、あなたはあなた自身の人生を探しなさい』というような言葉を聞くと、その人は、『それは共感できず、全く理解できないことだ』と感じてしまい、死の悲しみから解放されないままでいる可能性がある。故にそのような言葉を言うのは避ける必要がある。
逝ってしまった者と残された者の関係がより近く、より深く、より長いほど、この二人の間の感情はより深くいので、時により他者には理解しがたいとものとなる。したがって、2者どちらか一方が亡くなった際は、こういった感情を理解し、対処することがより一層困難になり、さらに悲しみからの回復プロセスはより長く、より複雑になるだろう。」

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(翻訳者:M.A.)
(記事ID:48164)