イラク:アブドゥルマフディー首相辞任後の不穏な静寂
2019年12月04日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イラクの抗議活動…アブドゥルマフディー首相辞任後の不安な静寂

【イラク:アナトリア通信】

政府と政治エリートに対する抗議が続く一方で、イラクの首都バグダードと中央及び南部の県をこの2日間不安な静寂が覆っている。アーディル・アブドゥルマフディ首相が辞意を表明した翌日である今週日曜日(1日)に議会で同首相の辞任が承認されて以降、死者は発生していないのだ。

一方で南部の都市ナジャフでは、中心部にある第20革命広場付近で抗議者らとシーア派指導者ムハンマド・バーキル・ハキーム師の霊廟を警備する武装勢力との激しい衝突から数日経った今も、依然緊張が続いている。

抗議デモ参加者らは武装勢力が発砲し、先週木曜日から25人が殺害されたことを非難しており、土曜日に聖廟の門にたどり着きそこに火を放つことに成功した。ナジャフ市警のハイサム・アブドゥルジャッバール警部補は、治安部隊が聖廟周辺に展開し、周囲に非常線を張ったと述べた。

南部のジーカール県では、47人のデモ参加者が治安部隊によって殺害されてから1週間が経ち、県の中心都市ナーシリーヤには日常が一部戻ってきた。県警の情報筋は、県警本部付近で発生したデモ隊と警察部隊との衝突は完全に停止し、街に静寂が戻ったと述べた。

また、同情報筋は安全面での緊張の高まりを受けて1週間前から閉鎖していた学校や銀行は再開したが、数十人の武装した部族の成員が都市の出入り口の安全確保を続けていると指摘した。

他方で、南部のバスラ県とディーワーニーヤ県、ムサンナ―県、そしてカルバラー県で起きた抗議には、数千人の学校の生徒や大学の学生とその教授が参加した。首都バグダードでは、数百人のデモ参加者らが街の中心にあるタフリール広場に座り込みデモを行っており、夕刻にはその数が増加している。

(後略)

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( 翻訳者:今井綾香 )
( 記事ID:48185 )