イラク:8人の崩落死亡事故によりシーア派礼拝所管理問題が顕在化
2022年11月05日付 Al-Nahar 紙


■イラクの宗教的礼拝所は無登録-如何にして神聖な地に変わったか

【n.p.:本紙】

この前の8月イラクのシーア派の礼拝所で8人の死者を出した地盤崩落事故は、組織化しようとする宗教当局監督外の同様な何百もの礼拝所に関しての議論を巻き起こした。なおも当局は信者の人達がその無責任さに怒りを覚えることを恐れている。

イラクではシーア派が多数を占め、10人のうち6人がその派にている。イマーム・アリー・ビン・アビー・ターリブを父とする人々に、特に捧げた多くの礼拝所がイラクには多数存在する。

しかしワクフ庁によるシーア派礼拝事務所が用意した統計によると、国にある664の霊廟の中で、実に登録されたものは135しかない。

ワクフ庁の管理外の529の霊廟については、家族が管理したり、人々が行ったり、利用したりする巡礼信仰の教えにのっとって彼らが行なっている。

そのように、イラク中央のカルバラー市の近くのイマーム・アリー・カッターラ拝所、そこは西暦657年にイマーム・アリー・ビン・アビー・ターリブがその場所を通ったと言われている物語に基づいて建てたものである。

この8月に、登録されていない礼拝所の天井が倒壊し、8人が死亡した。その結果、この悲劇的な事故により、安全性に基づいて建てられていないこの霊廟の管理についての議論が起こった。

フスィーンとアッバース2人のイマームのお墓があるカルバラー市に居住するマイサムアッバースは、シーア派が所有する多くの聖なる礼拝所は物質的利潤を背景とした単なる営利事業になっていると非難した。

それは政府の宗教組織の監督下に置かれねばならず、系図が本物か偽物ものかを判別する人は誰かを知らなければならないと続けた。

カッターラ・イマーム・アリー事故後、著名なシーア派政治家や宗教指導者は、安全条件の評価の見直しと新しい方法による建築の見直しを要求した。何故なら、闘争や怠慢や汚職のために摩耗しているイラクで、このような悲劇が繰り返し起きているからである。

(後略)

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( 翻訳者:廣瀬治基 )
( 記事ID:48319 )