リビア派兵に関する大統領府の法案について、トルコ大国民議会(TBMM)総会で採決が取られ、可決された。法案は、反対184票に対して賛成325票で決議された。
トルコの、リビア派兵に関する大統領府の法案は、TBMM総会で325票の賛成でもって可決された。
リビア派兵に関する法案について議論するため、ムスタファ・シェントプ議長主宰のもと、TBMM総会が14時に開かれた。
善良党から登壇したイズミルのアイトゥン・チュライ国会議員は、法案の採決をとるに際して内閣から大臣が1人も出席していないことを批判し、「これは恥ずべきことですよ。リビア派兵にむけて準備をしているにもかかわらず、内閣からは大臣が1人もいません。大統領は、出席してここで法案について主張するべきでした。私たちは、この法案に『反対』を示します」と述べた。
民族主義者行動党(MHP)の一会派から登壇したエルカン・アクチャイ会派副代表は、「法案は、トルコの地中海北部における利益につながるでしょう。リビアへの支援は、法的な義務にも国民の想いにも忠実なものだ」と述べた。
■HDP、CHPは反対
人民の民主主義党(HDP)のアダナ県国会議員、チュライ・ハティムオール議員は、党として法案に「反対」であると述べた。共和人民党(CHP)のケマル・クルチダルオール党首は議論が続いているなかで総会に出席した一方で、CHPの会派から登壇したイスタンブルのアフメト・ウナル・チェヴィキョズ国会議員は、法案が無期限的になっていると主張し、次のように述べた。
「議会を機能不全にしているこの法案を承認することは決してできません。大切な国民を無事にリビアの砂漠地帯へ派遣することはできません。国民の命が危険に陥らない限り、戦争は殺人行為です。」
■至福党は支持を撤回
法案の決議以前に、法案を支持すると明らかにしていた至福党の2名の国会議員のうち、ジハンギル・イスラーム議員は総会に出席しなかった。イスラーム議員は、自身のツイッターで、「私は、リビア派兵について話し合われる本日のTBMM総会に出席しないことにした。総会に参加することも投票することもしない」と述べた。総会で登壇した、至福党のコンヤ県国会議員、アブドゥルカーディル・カラドゥマン議員は、法案の支持を撤回するとし、「法案に反対することを至福党として主張する」と述べた。
■AKP「法案を支持」
公正発展党(AKP)のイズミルのイスメト・ユルマズ国会議員は、法案が可決された場合、国益に損害を与える既成事実を未然に防ぐだろうと明らかにした。ユルマズ議員は、「リビアは関係が薄いと思われる人もいるかもしれない。リビアは海を隔てた隣国だ。『リビアに用はない』という言葉は、狭い視野を表している。私たちは法案を支持する」と述べた。
■325票で可決
議論が終わると、トルコのリビア派兵に関する大統領府法案について電子システムで採決が取られた。509人の国会議員が投票し、法案は325票で可決された。反対票は184票だった。
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( 翻訳者:金戸 渉 )
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