『世紀のディール』のシナリオはパレスチナ人に向けた降伏条件の宣告
2020年01月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ワシントンポスト:新たな和平案は、『世紀のディール』ではなくパレスチナ人に向けた降伏条件の宣告
【ロンドン:本紙】
ワシントンポストのコメンテーターであるイシャーン・ターラー氏は、「ドナルド・トランプ大統領の中東和平案は決して『世紀のディール』ではない」と述べた。
「トランプ大統領は就任後の早い段階で中東地域における困難な結び目を解くことができたはずだ。しかし、パレスチナとイスラエルの間の深い亀裂をいかにして埋めるかが数十年にわたって (米国の) 政策立案者の頭を悩ませてきたが、トランプ政権はこの3年間(亀裂を埋めるどころか)イスラエルに譲歩する一方で、パレスチナ人を抑えつけてきた」と付け加えた。
さらに、「そのため、水曜日のホワイトハウスでのトランプ大統領による『世紀のディール』発表は決して唐突なことではなかった。しかし、内実は受け入れがたい和平合意で、パレスチナ人に向けた降伏条件の宣告であった。トランプ政権は「新たな中東和平案」を公表し、「長く困難な過程」の成果だと自負しているが、そのシナリオは、ヨルダン渓谷西部の併合、聖地エルサレムを不可分の首都とすること、ヨルダン川西岸の入植地の統治権をイスラエルに与えるものである。一方、この和平案でパレスチナ人が得るものはわずかである。
(後略)
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( 翻訳者:二瓶恵理子 )
( 記事ID:48488 )