聖者廟かと思ったら、、、ピラミッド型墓地
2020年01月31日付 Hurriyet 紙


マルマリス郡の観光地、トゥルグトゥ地区にある歴史的建造物は人々に聖者廟として「チャー・ババ」という名で呼ばれていたが、調査の結果紀元前3世紀にディアゴラスという兵士とその妻アリストマクハのためにつくられたピラミット型墓地であったことが発覚した。トルコで唯一のピラミッド型墓地となるこの歴史的建造物は墓荒らしによる被害に遭っていることもわかった。

マルマリス郡の観光地トゥルグトゥ地区にある建造物は人々によって聖者廟として「チャー・ババ」と呼ばれ、祈りを捧げられたり願掛けをされていたが、考古学者らがこの地域で二年前に行った調査の結果、紀元前3世紀にディアゴラスという兵士とその妻アリストマクハの眠るピラミッド型墓地であることが明らかになった。

トルコで唯一の現存するピラミッド型墓地となるこの歴史的建造物は町中心部から30キロメートルの丘にある。この墓地は一帯を占める崖の上にあって広大な土地を高地から見下ろしており、およそ10分登ったところにある。また、今回の調査でここが墓荒らしによる被害に遭っていたことが判明した。墓荒らしはただ墓の床部分を掘ったり、扉の内側にあった石をいくつか持ち去ったり壁を傷つけたようだった。

■マウソロス霊廟との類似に注目

高さ約6メートルで、面積3平方メートル、ドーム型天井を持つこの墓は、世界七不思議のひとつであるマウソロス霊廟に似ているとして注目を集めている。他とは異なる建築様式でこの地域を訪れる国内外からの観光客の興味を集め、観光業に一役買うことが期待されている。

■「前は『レスラーかボクサーだ』と言っていた」

トゥルグトゥ地区住民のイスマイル・シャヒンさん(63)は次のように語った。
「ここは『チャー・ババ』廟として知られていた。私たちはここに願掛けもしていたし、お祈りもささげていた。後々あるレスラーかボクサーの墓だと言われていた。墓荒らし達によってここで違法の発掘が行われた。私は学生時代ここで施されていたものを食べていた。我々のこの地区にある墓がハイキングの人々や観光客らの興味を集めている。」

■「墓が荒らされないように私がすべて見張っている」

ピラミッド型墓地の石碑には古代ギリシア語で次のように書かれている。
「白い歯を持つ動物たちよ、常に待機していなさい。私は一番高いところからすべてを覗いているから。気の小さい男がやってきて墓を荒らすことのないように。なぜならこれは戦死した『ディアゴラス』という名の男と、模範となるような子供を育て夫に忠誠を示した点で誰よりも優れていて、父親からアリストマクハと名付けられ神々に値する彼の妻の墓であるのだから。」

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( 翻訳者:大谷菜々 )
( 記事ID:48499 )