メルスィンで建設中の4つのユニットからなるアククユ原発の1号機が2023年に、2号機が2026年に稼働予定である。
ロシア連邦原子力庁(ロスアトム)によりメルスィンで建設中のトルコ初の原発であるアククユ原発に関してメディアに対して説明セミナーが行われた。セミナーでは、原子力発電所の安全システム、アククユ原発の現在の状況、原子力技術における記者の見解、地球温暖化や気候変動、エネルギーの種類の環境への影響という問題において情報共有がなされた。
■2号機は2026年に稼働予定
アククユ原発株式会社の最高責任者第一補佐で、建設作業責任者のセルゲイ・ブツキフ氏は、トルコ初の原発工事における現在の状況に関する説明スピーチにおいて、2016年に必要な許可をえた発電所の1号機を2023年に稼働させるために最大限の努力を行うと述べた。ブツキフ氏は、2号機はというと、2026年に稼働予定であると述べた。アククユ原発が最大容量で稼働すると、トルコの電力需要の10%を担うとの情報を述べたブツキフ氏は、「アククユ原発の建設は国際的な原子力エネルギーの諮問機関における全ての安全基準に適する形で行われている。アククユは、トルコとロシアの二国間関係において最も大きく包括的なプロジェクトである。このプロジェクトの筆頭株主はロシアの連邦原子力庁、ロスアトムである。プロジェクトは、BOO方式で遂行されている。合意によると全ての必要な許可を得たのちに7年の間に1号機を稼働させる必要があるのだ。そのために2023年に1号機を稼働させることが問題である。私たちはプロジェクト参加者として、2023年に1号機を稼働させるために最大限の努力を行っている。しかしながらこの状況で、安全の必要性やコンデションを考慮することを最重要視しており、プロジェクトをこのように進めている」と述べた。
■地質調査が続いている
アククユ原発の3、4号機が建設される予定の場所で、地質調査が続けられていることについても述べたブツキフ氏は、以下のように話した。「3号機の建設許可が近いうちに下りることを待っている。このエリアで工事や設営作業が続けられている一方で、管理棟の工事は完成間近である。これと並行してこのエリアに必要な全てのインフラ工事も続けられている。さらに、同時にこのエリアの敷地の整備に関する作業も続いている。施設の全ての部分がこの地域に適するよう努力している。ここの沿岸構造物を壊さないように施設を建設するよう努めている。そして貴重でユニークな美しさを持った環境を破壊しないよう、そこに建てられ、稼働できるよう努めている。」
■高レベルの安全策が取られた
アククユ原発には高レベルの安全策が取られていることを述べたブツキフ氏は、以下のように話した。「VVER-1200原子炉の原発の安全システムは外的要因に対し耐性を持つ形で設計されている。400トンの飛行機の墜落や、震度9の地震の影響、洪水や津波のような自然災害にも耐えられるよう強力に設計されている。トルコにおけるこの地域に対しとても大きな自然の脅威は問題でないにしても、これらのことは考えられている。特に海岸地域で行われている作業のため、もしこのようなことに対する必要性があるとしても、環境を守る形で行われている。もちろん地震に関する作業も行われている。アククユ地域は40年間、地震の問題で調査が行われている地域である。実際にトルコ地震地図を調査すると、アククユ地域はトルコで最も低い地震発生率を持つのだ。アククユ地域にはまた、2つの地震測点が、地域外で12の調査が行われている測点がある。アククユ・プロジェクトが始まる前に地質調査をとても包括的な形で行ったことに加え、地域で3、4号機の建設が問題になっているため地震調査が続けられている。地震調査測点において手に入れられたデータはトルコ地震調査協会に送られている。」
説明セミナーの後、プレゼンテーションが行われた。
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( 翻訳者:瀬戸慈弘 )
( 記事ID:48518 )