スーダン:バシール前大統領らのICCへの引渡(1)
2020年02月13日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アラブの大統領の国際刑事裁判所への身柄引渡は歓迎すべきことなのか

【本紙】

スーダン当局は、当局交渉代表団が、国際刑事裁判所(ICC)から指名手配されている者らの引渡を行うことでダルフール地方の複数の武装闘争運動と合意したと発表した。ICCから指名手配されているのは、解任されたオマル・バシール前大統領を始めとする、ダルフール地方での戦争犯罪に問われている政党指導者4名である。スーダン主権評議会のメンバー、ムハンマド・ハサン・タアーイシー氏が明らかにした。

同発表については、『ヒューマン・ライツ・ウォッチ』の事務局長との会談の際にスーダン暫定主権評議会のアブドゥルファッターフ・ブルハーン議長自身の発言でも確認された。ブルハーン議長は「この30年間で残虐行為を犯した者全員を裁判にかける」と誓約したが、これは傲慢さや誇張が全くないとは言えない誓約だ。なぜなら、実際には、ブルハーン議長もバシール前大統領やその他の容疑者以上のことをしているからだ。ハルツームのスーダン軍司令部の建物前で起きた座り込み解体事件において100人以上のスーダン市民が殺害されたことについて担当者らの責任を問われれば、ブルハーン議長自身に対してもこの誓約が適用され得る。

ダルフール事件での攻撃側の主要当事者であった『ラピッド・サポート・フォース(RSF)』のムハンマド・ハムダーン・ダガロ司令官に対してもまた同様である。RSFは、少なくとも250人の犠牲を引き起こした2013年の蜂起の制圧に参加した。『ヒューマン・ライツ・ウォッチ』はダルフールでの違反行為についてダガロ司令官とRSFを非難し、難民キャンプ総合調整官やICCなどの諸方面に彼らを指名手配者リストへ記載するよう要求した。

(2)へ続く

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( 翻訳者:堀嘉隆 )
( 記事ID:48541 )