シリア:国内の刑務所内でコロナウイルスが蔓延
2020年03月21日付 al-Quds al-Arabi 紙


■刑務所の収容者間で蔓延するコロナウイルス、すでに200名以上が死亡

【ダマスカス:本紙】

シリア政府がシリア国内におけるコロナウイルス拡散を否定する中、同政府に反対する複数のメディアサイトは、首都ダマスカスに存在する同政権治安当局内部からの治安情報のリークを報じた。複数の情報、統計、写真によって構成されたこのリークは、首都ダマスカスに存在する同政権の刑務所内において数百名の収容者が死亡したことを示すものである。

ウェブサイト「ソーシャル」で公開された治安情報リークによれば、「アドラー刑務所」におけるコロナウイルスの感染者・死亡者の総数は1084例に達しており、いまだ数十人の収容者が重篤な健康状態に置かれているという。また同情報によれば、同刑務所における収容者の間で確認された感染者数は816名であり、死亡者は204名、重篤なケースは63例に達している。

ウェブサイト「ソーシャル」が入手した治安情報リークは、同刑務所の女性収容者もすでにコロナウイルスに感染していることを示している。同様の情報源は、アドラー中央刑務所の女性収容者816名のうち、27名がコロナウイルスに感染していることを明らかにした。さらに同筋は、刑務所長であるアブード・カラム大佐は、刑務所局局長であるジャースィム・ハマド少将に対し「刑務所内の状況は劣悪であり、収容者の間で(コロナウイルスの)感染が広がっている。またこうした感染者を健康な収容者から隔離する手段が存在しない」と伝えたことを明らかにした。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:木戸 皓平 )
( 記事ID:48693 )