トルコの大学、本学期の対面再開はなし
2020年03月26日付 Cumhuriyet 紙
YÖK(高等教育機構)のイェクタ・サラチ会長は、「今年の春学期は遠隔授業、オープン授業、デジタル学習によってのみ継続することを決定した」と述べた。
サラチ会長はYÖKで行われた記者会見で、3月12日に政府の決定により大学でも他の学校同様授業を休止したことに言及した。そして、教育が中断されず、統一見解に沿って3月23日から始められた休校措置が終わり、一週間後にオンライン、遠隔、あるいはオープン形式で授業が再開されることを説明した。また、コロナウイルスの流行が中国で深刻化して以来、高等教育が進んでいる国々の表明や、取り入れようとしている提案を検討し、良い例を模索してきたと述べた。
■YÖK授業プラットフォームを大学へ公開
サラチ会長はコロナウィルスの流行により多くの国で国内の優先項目が変わっていることを述べて、次のように語った。
「我々YÖKとしては、この困難な時期を従来の手段では乗り切れないことを分かっている。そのため、この闘いは少し異なるルートで続けていかなければならないと考え、一年前に始めた遠隔授業やデジタル学習を実用化した。今日を含め、学生たちに毎日何千というデジタル教材が提供され、バーチャル授業が実施されている。一方でオープン授業形式の教育も継続している。加えて3大学の協力により、オープン授業形式を使っているプログラムの授業内容をデジタルで「YÖK授業プラットフォーム」として、全大学に対して公表した。このプラットフォームはその他複数の大学の協力により、常に改善され、充実したものとなっている。このプラットフォームは学術的な情報の共有において重要な役割を果たしている。」
■「春学期は遠隔授業を行う」
サラチ会長は、どこの国も余儀なく大なり小なりの被害を受けるだろうこの時期を終えた後、最大の課題は学問になるだろうと主張し、以下のように述べた。
「そのためどんな時でも我が国の教育の車輪を止めてはならない。遅れが生じたり、形が変わったり、多くの有用なことを一時的に諦めることになるかもしれない、しかしその車輪が完全に止まることはあってはならない。トルコの高等教育は、多くの国が持っていない経験的知識を持っている。この経験は今のような状況のためにあり、最大限に利用している。今日、YÖK総会でいくつかの問題について決断を下した。今年の春学期の教育は遠隔授業、オープン授業、そしてデジタル学習でのみ継続することを決定した。
つまり、春学期は対面形式の教育は行われない。すでに言及した遠隔授業、オープン授業、そしてデジタル学習では提供できないプログラムや授業、そして実践授業については、夏の間に定められた日程で補填する。言い換えると、このプログラムと授業のために春学期のスケジュールを夏にずらす。」
■「サマースクールの予定に沿って決定する」
サラチ会長は、トルコの高等教育のサマースクールの実施は大学にとって非常に重要な機会提供であることを述べたうえ、サマースクールのスケジュールを考慮しながら来年の年間予定表も決定すると説明した。
■YKSは7月25-26日に実施される
別の課題として大学入試(YSK)を挙げたサラチ会長は、「大学入試期間を7月25から26日とすることを決定した。この決定は、用心し、学生がより安全で落ち着いた状態で準備して試験にのぞむためである。大学入試センター(ÖSYM)もこの日程と連動させるので、学生やその家族には安心してほしい。大学入試に関する予定はまとまっている」と説明した。
■「試験は同様の予定」
サラチ会長は質問内容に関連して、「これから試験を受ける学生たちは以下の点において安心してほしい。試験は以前行われた枠組みで行われる。機会均等そして社会的公平性は我々が不可欠とする基本理念だ」と述べた。
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( 翻訳者:山下鈴奈 )
( 記事ID:48717 )