モロッコ:コロナで外出禁止、貧困地区では困難(2)
2020年04月01日付 al-Quds al-Arabi 紙


◼︎自宅待機はモロッコの貧困地区では困難

【ラバト:本紙】

彼は近隣の市場で衣服を販売していたが、失業し、地域が定める範囲内に留まらざるを得なかった。そこは治安部隊が域内を包囲しており、常に移動許可証がチェックされる。「タカッドゥム」地区住民のある家族の家長であるアブドゥルハーリク(52歳)は「5人の家族たちと40平方メートルの空間ですし詰めになって過ごすことはできるが、どうして収入なしに(この事態に)立ち向かえようか」と語る。そして、彼のような自由業やインフォーマルセクターの労働者が多いところでは「多数の家族がまともな暮らしをできていない」と強調した。

モロッコ当局は感染の拡大を抑えるため、警察や軍隊の好感を与えるような措置を伴う厳格な封じ込めを課した。また、保健省はWHOの勧告に従い、感染者の発見体制を向上させることを計画している。

それと並行して、当局は企業や従業員、インフォーマルセクターの労働者を援助するためのさまざまな経済的・社会的措置を取った。なお、それらの措置にはモロッコ国王ムハンマド6世が今回のパンデミックに対抗するため設立した緊急基金が利用された。また、一連の措置には収入が不安定な世帯への73〜110ユーロ相当の給付が組み込まれている。給付は今月4月6日に始まり、3ヶ月間続く予定だ。しかし社会保障や医療を受けられない、最も弱い立場の人々への支払いにはより多くの時間がかかるだろう。

(3)に続く

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( 翻訳者:源島菜月 )
( 記事ID:48770 )