「コロナ帝国」-イスラエルとジョイント・リスト(2)
2020年04月01日付 al-Quds al-Arabi 紙


■「コロナ帝国」:イスラエル…そしてジョイント・リスト

【パレスチナ:イマード・シャクール】

このコロナウイルスはまさにそのような(比類なき)ものである。なぜなら、政治、経済、社会学、報道の専門家も、作家、思想家、哲学者も、あらゆる人間が何よりも先んじてコロナウイルスや、これが地球上での生活に関連するあらゆるものに対して及ぼす影響について話しているからである。それはあらゆるレベルにおいて例外がない。コロナは、水平・垂直のあらゆる方向に包括性および深みにおいてかつてない政治的、社会的、経済的混乱をもたらしており、この影響は全ての国、民族、国民に達し、人間社会の最も小さな核である狭い家族の核にさえ及んだ。

政治的側面において、世界は新しい世界秩序の土台の上に立っており、そこにおいてアメリカ合衆国が最大の敗者であることは確実なようだ。イタリア国際問題研究所所長は以下のように述べた。「世界を主導する国家に関する理解は永遠に変わる。そしてそれはアメリカではない」。

人類が創成期にあったころ、バビロニア人、シュメール人、ファラオたち、ペルシャ人、そしてその後の古代ギリシア人とローマ人は、それぞれの時代における世界システムを形成した(当時、世界が立っていた尺度に基づいて)。そして、天啓宗教に結びついた文明と文化による時代がそれに続いた。アラブ・イスラーム教は、その後何世紀にも渡って続いた世界秩序の設立と強制の開始者であった。その後継者はカトリックであり、東アラブ(そしてその心臓部としてのパレスチナ)を侵略し、十字軍戦争として知られるものの中でその樹立と支配から数えて二世紀後に敗走した。しかし彼らは、新しい世界秩序の形成におけるその役割を保持した。初期は単独で、その後はやがて正教会と協力および同盟関係を結びながら世界システムをリードしたのである。

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( 翻訳者:堀内優希 )
( 記事ID:48779 )