トルコ企業、新型コロナ治療薬製造へ
2020年04月05日付 Milliyet 紙

トルコでコロナウイルスへの取り組みがフルスピードで続いている。ある国内企業はコロナウイルス感染症治療に用いられる抗マラリア薬をトルコ国内で製造し保健省に無償で提供し始めた。現在、米トランプ大統領もこの薬剤の原材料(獲得)のために懸命に取り組んでいる。また、さらに期待が持てるような進展もあった。

アンカラ大学バイオテクノロジー研究所の所長であるアイクト・オズクル教授が新型コロナウイルス(covid-19)に対抗する血清および、ワクチン、治療薬の製造に向けた第一歩として「SARS-COV-2ウイルス」の分離に成功したことが発表されたのである。コロナウイルス治療に非常に重要なこうした薬剤への詳細は以下のニュースの通りである。

国内製薬企業アブディ・イブラヒム社が、コロナウイルス感染症治療に用いられる抗マラリア薬をトルコ国内で製造し保健省に無償で提供し始めた。アブディ・イブラヒム社のネズィフ・バルト代表取締役は同薬剤の製造工程と適用に関して説明した。

■7万箱提供済

国内製薬企業アブディ・イブラヒム社は、コロナウイルス感染者への治療に用いられる抗マラリア薬を、トルコで製造し保健省に無償で提供し始めた。

アブディ・イブラヒム社のネズィフ・バルト代表取締役は「コロナウイルス治療に用いられる薬剤はとリン酸クロロキンとクロロキン硫酸塩の二つで、活性物質は同じだがナトリウムが異なる。我々が製造し保健省に提供したのはリン酸クロロキンだ。両薬剤とも在庫があり十分な量が製造されている。我々がインドと中国から輸入した原材料を製品化して保健省に提供した。一回目に輸入したリン酸クロロキンは数量としては7万箱(分)で1箱10錠入りである。この7万箱分の原材料のうち134Kgをインドから、50Kgを取り寄せた」と述べた。

■保健省に合計16万箱提供予定

全製薬会社の薬剤において活性物質はインドあるいは中国から購入していると明かすバルト取締役は、 「二巡目の製造も予定している。二巡目製造分の原材料は4月15日に200Kg程度がインドから、25Kgが中国から取り寄せられる。これで9万箱の薬剤を製造する。つまり合計16万箱を保健省に提供予定である。1箱10錠入りとして160万錠になり、これで治療できる患者数は8〜9万人となる。コロナウイルスに感染した患者は初日に4錠、その後の7日間または10日間は1日2錠服用する必要がある。コロナウイルス治療に用いられる第一選択薬はクロロキンをベースにアジスロマイシンを併用する。両剤を同時に投与する方法で治療が進められると言われている。

現在、この治療法はフランスでまず始められ、その後中国で採用された。また現在、米国で高範囲に使用されている。そしてトルコでは感染予防目的で特に医療従事者が使用している。それと同時にコロナウイルスに罹患した患者にも適用されている」と話した。

■「トルコにとっての隠れた英雄」

バルト取締役は、この薬剤は1934年に発見されたと述べた。また「発見当初はマラリアに用いられ、その後リウマチにも適用され始めた。インドでは4月15日まで税関が閉鎖されているため原材料取り寄せは困難を極めた。特に外務省、商務省、保健省、ムンバイ大使館商務部、ターキッシュエアラインズ、そして対外経済関係協力機構のインド支部長が原材料をトルコに送るために途方もない貢献をしてくれた。彼らは真に我々にとって隠れた英雄だ。二巡目の製造でも彼らの助けを借りる必要があるかもしれないが、今のところは前回より容易に取り寄せられそうだ」と語った。

■「トランプ大統領はこの原材料のために、いろいろ交渉している」

アブディ・イブラヒム会長のネジ・バルト氏は、「誰もがこの原材料を手に入れたいと考えているため、アメリカは特に真剣にインドからこの原材料を入手しよう、おおきな取り組みをしている。トランプ大統領がこの原材料獲得のために、インドと様々な交渉を重ねていることを私たちは知っている。我々もこの原材料を見つけられたら見つけられただけ入手しようと努力しているし、コストを度外視して、保健省が必要とする分をすべて確保するつもりだ」と述べた。

トルコの科学者らは、コロナウイルスワクチンおよび治療薬開発に向けた第一歩を成功裏に治めた。アンカラ大学バイオテクノロジー研究所所長のアイクト・オズクル教授が新型コロナウイルス(covid-19)に対する血清、ワクチン、治療薬製造の第一歩である「SARS-COV-2ウイルス」の分離に成功したことが発表されたのである。

同大学の公式Twitterアカウントはオズクル教授の研究について次のように情報をシェアした。

ツイートでは、「本学バイオテクノロジー研究所の所長であるアイクト・オズクル教授が、コロナウイルス(Kovid-19)に対する血清、ワクチン、医薬品を製造する第一歩となるSARS-COV-2ウイルスの分離に成功」と明らかにされた。

同大学のエルカン・イビシュ学長も自身のTwitterアカウントから「私の同僚を祝いたい。そして続く発見とさらなる展開があることを信じている」と評価した。

また、アンカラ大学での取り組みはバイオテクノロジー研究所と獣医学部バイオテクノロジー研究室が共同で進めていることも明らかになった。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:48810 )