コロナ危機に瀕して我々が考えるべきこと⑴
2020年04月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

◾️熟考の呼びかけ⑴

【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】

 これまで世界は、一人一人が洞察してこなかったことに目を向け考え直すことで、強制的な停滞を乗り越えてきた。絶え間のない活動が引き起こす混乱が突然停止してしまった。さて、私たちはこの機会に、じっくりと考え直しただろうか?

 この停滞が、私にとって、またあなたにとって、あるいは湾岸諸国、中東、そして世界全体にとって、どういう意味を持つのか?

 私たちが、発展の優先順位を見直すことを意味するのか?それとも湾岸諸国間の協力の増加を意味するのか?あるいは、イエメン内線の終結を意味するのか?そしておそらく、石油価格戦争の疲弊と経済不況には、政治的解決を復活させる努力、あるいは、イエメンに対するこれまでの湾岸諸国からの援助とは形も管理方法も異なった発展主義的解決が必要であろう。

 教訓、無理やり私たちの眼前に広がった数々の教訓、すべての危機にありうることであるが、その共通した性質から、私たちは、最小の損失と最大の知識で、政治的・経済的・道徳的・社会的・思想的に危機に立ち向かい、抜け出すことができるかを試されているのである。

 湾岸諸国は自ら、多様な経済修正計画で、石油利益への依存からの脱却を図っている。その一方で、その中核となるものがぬきんでた自己信頼であることに関心を払ってこなかった。国というものは、人的能力の低下で弱体化するのであって、物質的な不足からではない。今日、マスクや呼吸器は(国力増強のための)戦略的製品ではない。生産能力とは、国に戦略的な力をもたらす人(的資源)のことである。食の安全を守るためには、可能性を増大させる力よりも農業の力の方が重要である。

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( 翻訳者:YA )
( 記事ID:48828 )