コロナ危機に瀕して我々が考えるべきこと⑵
2020年04月08日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾️熟考の呼びかけ⑵
【オマーン:アーン・ビント・サイード・キンディー】
湾岸諸国は、自国の医師たちの可能性は保健システムの水準より優れていると考えている。どうしてそうなのか?それは、湾岸諸国の中には自国の医師を世界最高レベルの大学で研修させることに投資する国があるからである。しかしそれだけでは、十分な保健水準を作り上げることはできない。つまり、医師育成への投資が、保健システムへの投資より大きかったのだ。そのことが、これら(研修を受けた)医師たちが、医療レベルであろうと実験室レベルであろうと、当然習得できるはずの能力を妨げた。もし湾岸諸国の諸計画が、自国の(潜在)能力を信じ、研究や発展のために適切な環境を充実させることを軸にしていないなら、国の優先事項は、思考レベルではなく、もっぱら収入の増加に向けられていただろう。一方、教育は当然持つべき神聖さをそなえ、教師は社会的に尊敬される立場にある。価値観や倫理観は、イスラム法以前に植えつけられ、信仰の深さは(宗教的)儀式に先んじる。そして儀式の元で、私たちは前進という道を進み始めている。私たちには人生に向き合うことができ、準備をし、行動できるだけの価値観、知識、技術を身につけた人間を創る新しい教育哲学が必要である。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:YA )
( 記事ID:48883 )