エジプト:コロナ感染者の状況とアビガンの臨床試験の開始(3)
2020年04月18日付 al-Quds al-Arabi 紙
◾コロナで新たに9人が死亡し、エジプトの死者数は205人に増加…50人の感染者に対し日本の薬の臨床実験を始める
【カイロ:ターミル・ヒンダーウィー、本紙】
さらに、大統領顧問は以下のように続けた。「我々は今日(17日)効果を知るため、医療センターにいる患者のうち50人に日本の薬『アビガン』の臨床試験を開始した。誰もアビガンがコロナウイルスを治療するとは言っていないが、我々はコロナウイルスで苦しんでいる患者に対する臨床的な効果を観察するためにアビガンを試す。エジプトで実行されている治療手順は世界中のあらゆる国で採用されており成果を出しているものだ。」
≪総主教のタワドロス2世は、家から出ないよう呼びかけ…ワクフ省は同省の指示に背いた2名の労働者を処分≫
他方、正教会の総主教タワドロス2世は国民に対しコロナウイルスに対抗するために家に留まるよう呼びかけた。
タワドロス2世はワーディー・ナトルーンの聖ビショイ修道院で行われた聖金曜日の説教の中で以下のように述べた。「祝祭の日々ではあるが、我々は家に留まらなければならない。なぜなら他国はこの問題を軽視して厳しい局面に陥ってしまったからだ。十字架は我々を(霊的に)生まれ変わらせるものである。春の祭りは断食中に迎えるというのが教会の英知であり、我々はその祭りを復活祭の2日目と定めている。十字架は我々を(霊的に)生まれ変わらせるものであり、我々は十字架の下にある。恐らく今年は(例年と)違う復活祭になるであろう。しかし、我々は家にいて個々人で祈りをささげることができよう。我々は主を崇拝している。この機会を愛し有益に過ごしなさい。私はエジプト内外すべての家を祝福する。私たちは世界平和のため、そして神がこの流行り病を取り除き、私たちに平和と安息をもたらし、世界やエジプトをお護りくださるよう祈りを捧げる。私たちの主はあなた方をお護りくださる。私たちは全ての主教と、司祭、輔祭の名において、皆さんを祝福しましょう。」
一方、ムハンマド・ムフタール・グムア宗教財産(ワクフ)大臣はモスク閉鎖の決定に違反したとして同省所属の2人の労働者の雇用を終了した。
(後略)
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( 翻訳者:山下綾華 )
( 記事ID:48899 )