エジプト:コロナウイルス流行中のラマダーン月の断食について割れる見解(2)
2020年04月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ユースフ・ザイダーン氏はコロナウイルスを理由にラマダーン月の断食を解くことを呼びかけ…前アズハル副総長は「イスラーム法に対する軽視の扉を開いた」と返答(2)
【カイロ:本紙】
アッバース氏は「フェイスブック」の個人ページに以下のように投稿した。「断食とコロナウイルスの関係性という問題について訓戒をもつのは、ウイルスや感染の専門家たちだ。またイスラーム研究アカデミー内で選出されたイスラーム法学研究委員会は二度会合を行い、喉の渇きはコロナウイルス感染と関係がないこと、多くの健康上の利点のために水を飲むことはコロナウイルス感染の防止にはならないことに合意した。これはWHO(世界保健機関)の、断食とコロナウイルス感染との間には関連がないという発表と同様である」。
さらに以下のように続けた。「一方で、会議で一部の専門家が提示した科学的研究では、断食は免疫力を損なわず、強化することを証明した。このため、同委員会の法学者たちはコロナウイルスを理由に断食を解くことを許可しない決定をした。無論、健康状態に応じて断食を解くことについての許可は変わらない。もし医師がコロナウイルス患者や、ある程度重度の糖尿病患者といった他の病気の患者、あるいは断食に適さない人々に対して断食を解くことを求めるならば、こうした人々にとってそれは義務となる。というのも、断食によって症状が悪化したり回復が遅れたり、あるいは生命の危機にさらされるからだ」。
(後略)
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( 翻訳者:武田ほのか )
( 記事ID:48906 )