イラク:キリスト系政治運動が苦言を呈する(2)
2020年04月12日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イラク:クルディスタンの政治運動がキリスト教徒の領土没収とクルド人の自治行政に苦言を呈する(2)
【バグダード:本紙】
(1)の続き
さらに「Zowaaは、創設以来、アッシリア民族のための国民階級の統一と宗教的・民族的・人種差別的なファシズム諸体制によって犯された虐殺や殺人、強制移住などの結果もたらされた、傷だらけて痛々しい過去の残渣の清算のために努力してきた。そして、アッシリア民族が直面し、歴史的領土内外での(彼らの)存在を脅かす挑発に立ち向かい、お互いに協力する段階へ移行するために宗派・地域・部族的分裂を乗り越えようとしている。挑発は重大で深刻であるがZowaaは(基盤の)達成のために努力を続けている。しかしながら、アッシリア民族とその政治的・文化的・社会的民族組織には信仰がしみ込んでいる。そしてそれらの組織は、献身的で私利や社会の病に屈せず、自由な意志と独立した決定を持った最前線によって導かれている」と述べた。
そして「この40年の間に、国家の政治的公平が変化した。その間、Zowaaは(他のイラク国民との)相互協力と市民法が統治する国家を信じて、1991年にクルディスタン地域での政府樹立、そして2003年後のイラク全体の政治プロセスの樹立に参画した。その市民法では、イラク国民すべてが平等に権利を持つこととアッシリア民族に政治への参加を保証し、自由意思を保護し与える民主主義体制が認められる。」と続けた。
また、「当局の利益や儲け、宗派的・地域的権益は、政治プロセスをあるべき真の進路から逸脱させ、腐敗は悪化し、政治的混沌が拡大した。そこには国際アジェンダと地域アジェンダが入り交じり、国内アジェンダがそれらに溶け込んでいる。国内アジェンダは、国家と結びつき政治プロセスをとん挫させた。歴代の政府が国民への役務を提供できず、公平を実現できなかったために、民衆は通りに出て、自分たちの権利と財産と貧しい人々を奪い取られた祖国の権利を求めてデモ行進に立ち上がった。本日、痛々しい困難の後、政治の道筋を正し、公平な選挙法に基づいた早い選挙の実施、デモ参加者やすべてのイラク国民の要求に応える校正で専門的な国会委員会の設置を行う移行政府の成立を期待して、3度目の組閣のための任命手続きが完了した」と話した。
(3)へ続く
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( 翻訳者:片居木周平 )
( 記事ID:48947 )