運輸インフラ省のアディル・カライスマイルオール大臣は、明日の夜、アジアとヨーロッパの両大陸をボスフォラス海峡の海底を通る地下鉄でつないでいるマルマライを、初めて国内貨物列車が通過することについて、「マルマライでは明日、初の国内貨物の運送が始まる予定だ。今後年間で2万5千以上のコンテナがアナトリアの工業地から積載され、マルマライを通りヨーロッパ側へと運ばれるだろう」と述べた。
カライスマイルオール大臣は文書声明で、マルマライが北京からロンドンまで続く最短で経済的、効率的な国際鉄道である中央路線の中でも、最も重要な路線の一つであり、昨年11月には国際線の貨物列車が初めてマルマライを通ったことに触れた。カライスマイルオール大臣は、中国とヨーロッパを直結する初の貨物列車である中欧班列(China Railway Express)が2つの大陸、10か国、2つの海を越え、1万1483kmに及ぶ道を12日間で走り、プラハに到着したことに言及した。そしてこの鉄道に次いで新たな国際輸送鉄道を整備するための準備が始められていることを報告した。
■マルマライによる初の試み、トランジットは過去の歴史に
カライスマイルオール大臣はバクー―ティビリシ―カルス線とマルマライを使った中央路線上での貨物運搬が、他の路線に比べて時間とエネルギーの面で効率的であり、この点で国内の貨物輸送にとっても、マルマライがアナトリアの原料や製品をヨーロッパ側に運ぶのに非常に重要であることを主張した。これに関連して、6日に国内貨物列車が初めてマルマライを通ることを明らかにし、以下のように述べた。
「16両編成の貨物列車はアダナ、ガズィアンテプから出荷される貨物を乗せてマルマライを通り、テキルダーのチョルル駅に到着する、これが初めての運行となるだろう。かつてはアダナとガズィアンテプから列車でデリンジェへ、デリンジェからフェリーと高速道路を使ってチョルルにある工場に運ばれた貨物が、今やマルマライを通り、交通手段の乗り換えをせずに到着地点にたどり着くことになる。明日マルマライで初運行となり、マルマライを使った国内輸送が始まる。これにより、乗り換えは過去の歴史となるだろう。」
■年間で2万5千個のコンテナ
カライスマイルオール大臣によると、明日(8日)の夜マルマライを通る貨物列車は長さおよそ400メートル、重さ200トンである。この列車は16両編成で、プラスチックの原料が入った32のコンテナを運ぶ。列車が走る路線のガズィアンテプ―チョルル間は1524kmあることを述べた大臣は以下のように語った。
「マルマラ海でのフェリーの乗り換えが必要でなくなったことから、かなりの価格優位性をもたらすだろう。今後、この列車に新たな列車が続くだろう。したがって、年間2万千個のコンテナがアナトリア半島の工業地から積載され、マルマライを通り、ヨーロッパ側に運ばれるだろう。チョルルで商品とされた輸出品は、列車を使ってヨーロッパ諸国へ運ばれる。鉄道によってもたらされる価格優位性は我々の貿易競争力を強化するだろう。」
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( 翻訳者:山下鈴奈 )
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