パレスチナ:ナクバ72周年、記憶の継承と帰還の夢(2)
2020年05月15日付 al-Quds al-Arabi 紙

■「ナクバ72周年」:祖父たちは子と孫へ、「パレスチナ人追放」の時代を語り、帰還の夢が彼らを誘う(ツイートと動画)(2)

【ガザ:本紙】

ムハンマド・ジューダ氏はネット上のキャンペーンに参加し、フェイスブックの自身のページにこう書いた。「無知で馬鹿な私たちの敵よ:私たちは忘れないし、死なない。私たちはこの地で抑圧されても、また新たに育つ。馬鹿な私たちの敵よ:私たちは永遠よりも永く、私たちこそが永遠なのである」。一方、パレスチナ人民党政治局メンバーのワリード・アワド氏は、「痛ましいナクバの72周年記念と祖国の強奪、市民の追放と難民問題こそが基礎であり、帰還権こそが解決だ」と書いた。

ムハンマド・タラッムスという青年は、「私はパレスチナ難民だ。マジュダル市にある、祖父が離れた私たちの家に帰るまで、一時的にガザに滞在しているのだ」と書いた。一方、多くの移住者家族の団体はこの活動に関わる写真を拡散し、民族高等委員会はそれらの下に「私たちは必ずパレスチナに戻る」とのコメントをつけて配信した。また、多くの人々が「オリーブやタイムがある限り私たちはあり続ける」、「帰還権は交渉の対象とはならない確固たる権利である」といったスローガンをツイートした。他にも「帰還のための鍵」の写真や、家族や祖先が離れた村々(の位置)を示すパレスチナの地図の画像を載せる人もいた。

なかでも最も心の痛む写真は、SNS上で拡散された、最近のこの写真だ。この写真は、病魔に襲われたために車椅子に座る男性と、それを押す年老いた妻のもので、二人は、1948年に強制的に立ち退かされた家の門の前に立っている。家の門の内側にはイスラエル人とその妻が立っている。この二人はもとの住人から家を奪ったあと、その持ち主となった人たちだ。

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( 翻訳者:YA )
( 記事ID:49099 )