イスラエル: ネタニヤフ首相、国際刑事裁判所に対する報復決定を祝福(1)
2020年06月13日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ネタニヤフ首相は国際刑事裁判所(ICC)に対する制裁を命じたトランプ大統領の決定を祝福する
【ナザレ:本紙】
予想された通り、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、国際刑事裁判所(ICC)に制裁を科す米国のドナルド・トランプ大統領の決定をすぐさま歓迎した。そして、ネタニヤフ首相は、ICCがイスラエルと米国に対する「魔女狩り」をしていると非難した。
トランプ米大統領は、一昨日木曜日(11日)、ICCの当局者らに対して制裁を科す旨定めた大統領令を発出した。(ICCが)米国政府の同意なきまま、アフガニスタンにおける「戦争犯罪の疑い」で捜査をしていることがその背景にある。
イスラエルの『ハアレツ』紙は、米国の決定の詳細に関して観測筋が伝えたところとして、この大統領令はネタニヤフ首相と米国マイク・ポンペイオ国務長官との間の協議を通じて予めイスラエルと合意がなされていたと明らかにした。
こうした中ネタニヤフ首相は、ICCが、イランで起きていることを見て見ぬふりをしておきながら、人権を尊重しているイスラエルとアメリカ、その他民主主義国を相手に「魔女狩り」をして駆逐しようとしていると述べた。ネタニヤフ首相は続けて、「米国の正義への支援に感謝する」と述べた。一方トランプ政権のある高官は、ICCの捜査は「中立性の疑わしい」機関が行っているものだとの見方を示し、捜査へのロシアの関与を主張した。今回の大統領令は、ポンペイオ国務長官に対して、米国財務省との調整の上、調査に関わっているICC職員の米国国内にある資産を凍結することを許可するものである。また、大統領令には米国の当局者を直接尋問したICCの捜査関係者に対する経済制裁を科すことも含まれている。
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( 翻訳者:堀嘉隆 )
( 記事ID:49310 )