サウジアラビア:マディーナ地区でのファッションモデルの撮影を許可
2020年07月10日付 al-Quds al-Arabi 紙

■サウジアラビアがマディーナ地区での世界的ファッションモデルの大々的な撮影を許可

【ワシントン:本紙】

雑誌VOGUEに対してマディーナ地区での世界的ファッションモデルの大々的な撮影を許可したサウジアラビアによる決定は、批判と多くの議論を呼んだ。

アメリカを拠点に置く有名ファッション誌「VOGUE」アラビア語版は、ニューヨークを拠点とするブランド「Mônot」の広告キャンペーンのための派手なカットを公開した。「ミドル・イースト・モニター」によると、キャンペーンにはケイト・モス、マリアカルラ・ボスコーノ、キャンディス・スワンポール、ジョーダン・ダン、アンバー・ヴァレッタ、アレック・ウェックなどのファッションモデルが登場した。

「ウラーでの24時間」と題された撮影では、太ももまでスリットの入ったタイトなドレスを着用するモデルたちが見られた。ウラーは、最大の野外博物館として有名な地区で、ヨルダンのペトラ地区に似た、岩を削ってできた建築物からできており、ユネスコの世界遺産に登録されている。

今回の撮影を企画・演出したレバノン人デザイナーのエリー・ミズラヒ氏は、「この才能あふれるモデルたちが、この瞬間を特別な出来事として振り返ることを確信した」と語った。また、「ミドル・イースト・モニター」のウェブサイトによれば、同氏は「ケイト・モスは朝5時に現場に入った最初の人で、最後に現場を出た人だった」と付け加えた。

撮影の性質とモデルのドレスはその地区の神聖さには適していなかった。撮影場所はメディナから300kmしか離れておらず、撮影場所はメディナと同じ地区の中に位置している。

同サイトは、この大々的な撮影が、国際観光誘致を目指す哀れな試みとしてサウジアラビアが始めた見せかけの改革の一環で実施されたものであると指摘した。また今回の撮影は、宗教警察の権力の縮小や男女間の交流に関する規制撤廃などの物議を醸す措置の延長線上にある。

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( 翻訳者:二瓶恵理子 )
( 記事ID:49506 )