イラク:スンナ派は治安機関の高官ポストにシーア派を任命することを拒否
2020年07月05日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イラク:スンナ派は治安機関のポストにシーア派を任命することを拒否
【バグダード:本紙、マシュリク・リーサーン】
スンナ派政治勢力は、ムスタファー・カーズィミー首相が推し進めている政策を拒否すると表明した。この政策は、「特別な階級」、とりわけその内の治安機関のポストにシーア派の人物を任命するもので、たとえそれらの人物の能力が認められているとしても、イラクにおける(宗教・宗派)構成の「バランスをとる」という原則を無視した政策である。
カーズィミー首相はファーリフ・ファイヤード氏が就いていた二つのポスト(国家安全保障局長及び同局顧問)の任期を終了させ、退役した元対テロ部隊(CTS)司令官のアブドゥルガニー・アサディー元中将を局長に任命することを決定した。また、同局顧問のポストは現職の国会議員で「バドル」派閥のカースィム・アウラジー元(内務)大臣に与えるという。
この件に関して、ムハンマド・ハルブースィー氏が率いる「イラク勢力」連合は、カーズィミー首相が行った治安機関の高官ポストに関する変革を賞賛した。なお、同連合は「スンナ派で埋め尽くされている」軍、治安機関、及び民間部門の能力を有効活用するよう訴えていた。
さらに、同連合は報道発表で、「今回の任命は、まともな国家を建設し、治安機関や情報機関の役割を活性化していく上で重要かつ必要な一歩である。そしてこれは、国内の治安維持や安定に関する各国の国力の基準とみなされるものだ」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:前田遥 )
( 記事ID:49519 )