ヨルダン:女性の抑圧とアラブにおける人間の尊厳の破壊についての考察
2020年07月23日付 al-Quds al-Arabi 紙

■アフラームの叫び:女性の抑圧とアラブにおける人間の尊厳の破壊についての考察

【サーミフ・マハーリーク:本紙】

ヨルダンは首都郊外の40代の女性が犠牲となった凶悪な犯罪によって目を覚ました。殺害したのはこの女性の父親で、女性の頭を石で殴り、殺害した。女性は死ぬ間際、悲痛な叫び声を上げていたが、父親は座ってお茶を飲みながらそれを見届けていた。

「血はお茶に非ず」というのが社会運動やキャンペーンが始まった際のスローガンだった。こうした運動はその殆どが叫びを上げることであったが、多くの犯罪者に処罰から逃れることを可能にする抜け道を与える法律の廃止や修正を求めて、下院前での大規模な座り込みに発展した。こうした法律があることが、暗黙のうちに女性に対する暴力行為を助長しているためである。このキャンペーンはヨルダン社会の多くの層から支持されるに値するものだったにもかかわらず、同キャンペーンを拒絶し、攻撃し、悪とみなし、また、家庭内暴力事件の被害者が有罪判決を受けるよう主張するといった反応をも引き起こした。

ヨルダン人女性の現状は東アラブの他の国の女性たちとあまり変わらず、女性に対する暴力や強姦はほとんど日常的な現実になっている。アラブ諸国の現状は、1960年代から1970年代にかけて女性にとって好ましい向上を何年にも渡って遂げたあとは、パキスタンやインド、アフガニスタンのような女性に対して厳格な他の国々に近づいている。したがって、その原因を判断する前に、落ち着いて考える必要がある。

(後略)

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( 翻訳者:半田桃香 )
( 記事ID:49608 )