シリア:『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ(2)
2020年07月21日付 al-Quds al-Arabi 紙


■『シリア獄中獄外』の著者が語るシリア問題の困難さ

【本紙:ヤシーン・ハージュ・サーレハ】

2011年春の革命以前、シリア国民が半世紀にわたって政治的に沈没していたように、この国の分析が沈没している原因はここにある。しかし考えてみれば、実際これは、他の諸国あるいはすべての国に共通した状況であるかのように思えてくる。

祖国解放、社会・民主化革命という大義は、固定的かつ安定的な特定の政治的・社会的意義もなく漂う、まるで言葉の水車のようだ。シリアは、様々な政治組織が活動する状況の中でも慎みのイメージを映し出している、さながら未来からやってきた国のようだ。現在のシリアにおいて、解釈的アプローチ、あるいは部分的かつ時代遅れな作業として理解されているものは世界中に根付いている現実である。現状は筆舌に尽くしがたく、現在の世界での紛争は過去の言葉や言説に基づいては解釈するのが難しいようだ。そのように考えてみると、どうやらこの現象は、まだ考えられていないだけで比較的古い出来事であり、俄かに現れたものではないようだ。しかし、何が起きたのだろうか?どのようにして、現状を把握させ行動の方向性を決めることに貢献していた言説が浪費されるようになったのだろうか?

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( 翻訳者:藤原路成 )
( 記事ID:49619 )