トルコ:アヤソフィアをめぐる世俗派・保守派間の対立
2020年07月27日付 al-Quds al-Arabi 紙


■アヤソフィアをモスクに戻す決定はトルコの世俗主義者と保守主義者の間の対立を引き起こす

【イスタンブール:本紙】

数週間にわたって論争が激化した後、トルコにおける世俗主義者と保守主義者との論争は、アヤソフィアのモスクとしての再開およびそれに付随した説教、公式のコメント、注釈、使用された宗教的用語に関する非難によって頂点に達した。また、事態は、共和国建国者であるムスタファ・ケマル・アタテュルクが築いた世俗主義の原則に違反する容疑でトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が告訴されるまでに至っている。

与党の公正発展党や連立与党内の民族主義者行動党に代表される国内の保守主義およびナショナリスト陣営は「アヤソフィアを礼拝のために開放するという決定は、民族的・国家的決定であり、オスマン帝国の歴史とイスタンブール開放に結びついたものである」と理解している。同様に、同決定が宗教的側面を持ち、アタテュルクが行った改革を参照しつつ「国家アイデンティティーに対する過去の誤りを再度正す」ための処置であるとみている。

一方、最大野党である共和人民党率いる野党陣営は「起こったのはアタテュルクが築いた世俗主義の原則への違反であり、世俗主義を犠牲にして国の宗教的イスラームの性格を強化しようとする企てである」とみている。また、同措置が「退廃、復古主義、そして文明と西洋から遠ざかること」であると見なしている。

(後略)

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をMHTファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:河野雪乃 )
( 記事ID:49642 )