イラク:地方高官がヤズィーディー教徒の「再移住」について警鐘を鳴らす(2)
2020年07月26日付 al-Quds al-Arabi 紙

■シンジャールの地方高官はヤズィーディー教徒の再移住に警鐘を鳴らす

【バグダード:本紙】

また、郡長は「ヤズィーディー教徒たちが自らの地に帰還した時、彼らは自分たちが移住先から他の移住先に戻っただけだと気づいた。自分たちの街や地域における彼らの状況は彼らが暮らしていた移住先でのそれと違わなかったのだ。彼らの住居は破壊され、もう一度テントで暮らすか、家賃を払うこと以外に彼らに選択肢はなかった」と述べた。なお、6-7月の間に帰還した家族の数は2500にのぼり、昨年以降の帰還者の合計は10万人に達したという。

さらに、郡長は「あらゆる苦しみやサービスの欠如に加えて、ヤズィーディー教徒たちの心の恐怖をかき立てる武装集団に代表される、違法に流出した武器によって彼らの財産に対する違法行為が続いている。これは、宗教的な要素における国際機関の失態であるのに加えて、地域政府と中央政府の2つの政府による失態がいかに大きいかを表している」と続けた。

そして、郡長は「ヤズィーディー教徒たちが彼らの故郷を去ろうと考える代わりに、彼らの地に住宅を供給し、彼らの傷を癒し彼らの災禍と彼らに対して行われたジェノサイドの影響に対処する」よう求めた。なお、これは(故郷への)帰還と定住を推奨できるほどの人道支援やサービス面での支援を届けることを通じて行われるべきだという。


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( 翻訳者:横尾龍汰 )
( 記事ID:49667 )